ナタリーの「月を見ていた」インタビュー後編読んだら、エンディングにさらに納得いったわ。元から文句はないんやけど。やっぱり単純なハッピーエンドにはできないし、バッドエンドも見たくないよなって。

ーーーーー

簡単に言うと、世界を救うために世界を1回滅ぼすという、そういう選択を取るんです。主人公の目線からするとそうせざるを得ないのは確かなんですけれど、しかし、この物語に出てこない市井の民からしたら、そんなことは知ったことじゃない。世界を滅ぼすというのは、つまりインフラを全部ぶち壊すということで。平穏に生きていた市井の民たちは、多大なる損害を被り、主人公のやったことについては「あいつのせいでこうなった」というような情報だけがおそらく伝わっていくんです。これもまたすごく悲しい話ではあるんですね。とはいえ、そこで彼が世界を滅ぼす選択をしたというのもまた事実で、それは客観的に見て、人をひどく傷付ける行為につながっている。主人公に救済があってほしいと思う反面、彼が残したそういう傷跡みたいなものも、同時に1曲の中に込めなければならない。じゃないとフェアじゃないという感じがした。救済を感じつつ、いつまでも癒えることのない遺恨のようなものを感じる、そういう曲にしたいと思いました。

https://natalie.mu/music/pp/yonezukenshi23/page/3