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「つちのこ館」に展示されたツチノコの模型(写真/共同通信社)

〈ツチノコ目撃情報!〉。10月9日、そんな一報を打ったのは岐阜新聞(ウェブ版)だった。記事によれば、同県東部、下呂温泉にほど近い東白川村の日本唯一のツチノコ資料館「つちのこ館」から詳細な目撃情報が岐阜新聞に寄せられ、記者が現場に急行。すると、蛇に似た「謎の死骸」を発見したという。

 この報道に全国のUMA(未確認生物)愛好家たちは沸いた。

「岐阜は全国で最もツチノコの目撃情報が多いんです。特に東白川村にはツチノコを祀る『槌の子神社』があり、コロナ禍以前は毎年ツチノコ捜索イベントが開かれていた。ついに発見かと多くの愛好家が震えました」(UMAに詳しいライター)

 記事ではツチノコの死骸という確たる証拠は登場せず、〈はっきりしたことは分からない〉と締めくくられて、「謎の死骸」がどうなったのかは明記されていない。

 そこでUMA好きの本誌記者が改めて「つちのこ館」を訪ね、館長に話を聞いた。

「岐阜新聞に情報提供したのは、9月末に退任した当館の前館長なんです。県西部の大野町の老夫婦が『ジョギング中に奇妙な生物の死骸を見た』と当館を訪ねてくださり、メモを残していかれた。それを見た前館長が『これは』と、新聞社に連絡したのです。老夫婦は連絡先も残さずに去って行った。メモは当館に保管してあります」

 そう言って館長が見せてくれたメモには、目撃した未確認生物が子細に描かれていた(写真参照)。全長は45〜50センチで、尻尾が15センチ。〈胴体が太い〉〈黄褐色〉とメモされ、〈見たこと一度もない〉とも記されている。

 記者は大野町の目撃現場に向かい、メモを頼りに町内の土手を捜索したが、それらしき生物の発見には至らず。

 発見した死骸はその後どうなったのか、岐阜新聞に聞くと、「その場で手を合わせ、供養させていただきました」(デジタル報道部)とのことだった。

 前出・つちのこ館の館長が語る。

「目撃情報がこれだけ身近にある以上、どこに居てもおかしくない。これからも皆さんからの情報をお待ちしています」

※週刊ポスト2021年12月3日号

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