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プロペラを斜め上に向けた「転換モード」で相模原市南区の住宅地上空を飛ぶオスプレイ=2021年11月23日午後、金子豊貴男さん提供

 米海軍のオスプレイ2機が米海軍厚木基地(神奈川県綾瀬市、大和市)に飛来し、離着陸を繰り返している。今月30日以降には米海兵隊のオスプレイが飛来する予定があるなど、地元の住民団体は飛来の常態化を懸念している。

 基地監視団体「リムピース」が目視や航空機の航路を追跡するウェブサイトで確認したところによると、2機は20日に飛来。一度離陸し、再び厚木基地に戻った。それ以降は21日を除き、24日まで1機が基地と太平洋上を往復しているという。2機は米海軍の原子力空母カール・ビンソン艦載の空母連絡機CMV22とみられる。同空母は日本周辺での日米など5カ国の共同演習に参加している。

 相模原市などでは住宅地上空でプロペラを斜め上に向ける「転換モード」での飛行が確認された。安全性への懸念が指摘されている飛行形態で、リムピースの金子豊貴男・共同代表は「無通告で来て、危険な飛行をした」と批判する。

 今月30日以降は日米共同訓練に伴い、米海兵隊のオスプレイ6機程度が飛来して機体整備などを行うことを防衛省が綾瀬、大和両市に伝えた。基地隣接の民間工場では定期機体整備の実施が決まっている。厚木基地爆音防止期成同盟の石郷岡忠男委員長は「常態化は恐れているが、単発的でも安全性が確立していない段階での飛来は許されない」と話した。(上嶋紀雄)

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