現代人の心の問題など幅広い評論活動で知られる精神科医で立教大学教授の香山リカさん(61)=札幌市出身=が来年4月から、北海道むかわ町穂別地区にある町国保穂別診療所の副所長に就任することになった。14日の町議会定例会で竹中喜之町長が報告した。

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香山リカさん

 町などによると、同診療所(医師定数2)は穂別地区唯一の医療機関で、今年3月に副所長1人が退職し、所長1人での診療態勢が続いている。4月から道地域医療振興財団などを通じて後任の副所長を公募したところ、香山さんから応募があった。6月の診療所長らによるリモート面談と、11月の町長らによる対面での面談を経て今月2日に採用が決まった。

 香山さんは、東京の国立科学博物館で開催された「恐竜博2019」でむかわ竜の全身骨格複製を見て感激したことや、故郷の北海道で地域医療に携わりたいとの思いもあったことなどを語ったという。香山さんは平日は穂別地区に居住し、週末は現在、生活拠点のある東京に戻る生活を検討している。

 竹中町長は「医師として職責を務めてもらうほか、その発信力をまちづくりに生かしていただきたい」と話した。

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