https://www.asahicom.jp/articles/images/hw414_AS20220121000858_comm.jpg
21日、ニュージーランド海軍の補給艦がトンガに到着するのに備えて、水路測量技師が調査にあたった。潜水士による埠頭(ふとう)の安全確認も行われる=ニュージーランド国防軍のツイッターから

 海底火山の大規模噴火に見舞われたトンガで21日、海外からの船による本格的な支援が始まった。

 ニュージーランド軍は21日、前夜に哨戒艦ウェリントンが、トンガに到着したと発表。21日朝から首都ヌクアロファのあるトンガタプ島周辺で、水路測量技師や潜水士らが、噴火や津波の影響など港湾の安全性について調査を始めた。

 港湾では大きな被害は確認されておらず、大型船の接岸も可能とみられる。軍の司令官は21日朝、ニュージーランドのラジオで「本日午後には、補給艦アオテアロアが到着できるだろう」との見通しを語った。

 同艦は25万リットルの真水や食料などの支援物資を積んでいる。さらに艦に搭載された海水を淡水化する装置を利用し、真水の供給を支援する計画だ。

 トンガでは降灰のため、飲料水の汚染が課題になっている。国連人道問題調整事務所(OCHA)は20日、人口の約半数にあたる5万人が「安全な水を入手できない深刻な懸念にさらされている」と報告した。

 さらに約6万人が農業被害の影響を受けていると説明。降灰や津波の影響で作物が大きな被害を受けており、今後、食糧不足に直面する可能性も出ている。(シンガポール=西村宏治)

https://www.asahi.com/articles/ASQ1P3C6KQ1PUHBI00M.html