フォード製3気筒エンジン採用
モーガンは、第2世代となる新型3ホイーラーを2月24日に発表する。発売は今年末の予定だ。

新型プラス・フォーやプラス・シックスと同じ先進的なアルミニウム・シャシー技術を採用した、徹底的にモダンなマシンだが、10年前に発売された現行モデルと同じ魅力的なドライビング・エクスペリエンスを実現しているという。

https://www.autocar.jp/wp-content/uploads/2022/01/morgan-3-wheeler_-1-wp3anukqh8.jpg
新型モーガン3ホイーラー(プロトタイプ) モーガン

S&S製の空冷式2.0L V型2気筒エンジンを廃止し、フォード・フィエスタSTに搭載されている、より洗練された1.5L 3気筒エンジンを縦置きにして自然吸気とした。

正確な出力は明らかにされていないが、従来のVツインが厳しい排ガス規制を受けて81psだったのに対し、フォード製ユニットは120〜130psになるはずだ。フィエスタではターボチャージャー付きで200psを発揮している。

パワーウエイトレシオも素晴らしいものになるだろう。AUTOCARがモーガンのエンジニアから聞いた話によると、現行モデルの500kg以下という重量を新型車の目標にしているという。

ノーズマウントされたエンジンで発生した動力は、マツダMX-5(ロードスター)の5速MTを経由してコックピット後方のベベルボックスに送られ、そこから歯付ベルトを介して1輪のリアホイールに伝達される仕組み。

モーガンのベストセラーモデル
モーガンのマネージング・ディレクター、スティーブ・モリスは次のように述べている。

「新型3ホイーラーは、既存のお客様に今と同じように楽しんでいただけると同時に、より多くの方々にアピールできると考えています」

https://www.autocar.jp/wp-content/uploads/2022/01/morgan-3-wheeler_-2-isb1m85kvz.jpg
新型モーガン3ホイーラー(プロトタイプ) モーガン

「わたし達は、3ホイーラーを真のグローバル商品だと考えています。英国、フランス、ドイツ、イタリアでの需要も期待できますが、米国での販売に焦点を当てます」

モリスによると、米国での主な利点として、輸入された少量生産のスポーツカーにつきまとうコンプライアンス上の問題を、3輪自動車であることで回避できるという。モリスは、3ホイーラーが市場に定着すれば、4輪のモーガン車をすべて合わせた販売台数に匹敵すると期待している。

歴史的に見ても、3ホイーラーはモーガンのベストセラーであり、2011年モデルでも一時的に4輪モデルの販売台数に匹敵したことがある。

「2012年頃は、週に28台を販売していました。この新型車があれば、その数字に匹敵する、あるいは上回ることができると信じています」とモリスは語る。

2022年モデルのフットプリントは現行モデルとほぼ同じで、コックピットも同じようにオープンだ。しかし、コックピットの幅は広く、フロアも低くなっているため、高身長のドライバーの居住性が向上している。

メインの計器類やフロントのデザイン要素など、ディテールには現行モデルで愛されている特徴を大きく取り入れている。

ツーリング用の便利なアイテムも豊富
3ホイーラーのオーナーが長距離ツーリングなどを好むことから、新型ではラゲッジラック、カメラ、ライト、各種ウィンドスクリーンなどを取り付けるための便利なブラケットを採用した。また、ラック、ミラー、ラゲッジケース、パニアケースなどのオプションも豊富に用意される見込みだ。

ルーフは装備されないが、おそらく布製のトノカバーやハードのハーフトノも用意され、快適なシングルシーターに変えることができるだろう。