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◆日本大使館に贈られたプレゼントに竹島デザイン
波紋を広げている“竹島プレゼント”問題が米国メディアでも取り上げられている。米軍の準機関紙「星条旗新聞」は「紛争中の島が描かれた韓国からのプレゼントを日本が受け取り拒否」の見出しで報じている。

この問題は、韓国の文在寅大統領が贈った旧正月のプレゼントから起きた。文大統領は例年、旧正月に韓国の名産物などを詰めて関係各所に贈っている。今年は新型コロナウイルス対応の最前線に立つ医療従事者や各国大使館、国内外のメディア関係者ら1万5000人にプレゼントを贈った。

しかし、贈り先に含まれてた駐韓日本大使館は、プレゼントの外箱に竹島がデザインされていたことから受け取りを拒否。韓国政府に対して「歴史的にも国際法上も竹島は日本固有の領土」と抗議した。韓国に駐在する日本人特派員の一部もプレゼントを返送している。

「星条旗新聞」は“竹島プレゼント”問題の一連のやり取りを伝え、「プレゼントのパッケージに描かれていた島は日本では竹島、韓国では独島と呼ばれている紛争中の島」と説明した。取材に応じた外務省は「韓国側へ強く抗議し、我が国の一貫した姿勢を改めて伝えたと答えている」と報じている。

◆韓国から文大統領の行動に疑問の声も
記事では、竹島が日韓両国にとって軍事的にも経済的にも重要であると指摘している。そして、韓国が警察を配備して実効的に支配している現状や、日本側が自国の領土と主張する根拠に第二次世界大戦で降伏した際に竹島を含む周辺島々の統治を中断するよう命じた米軍からのメモを挙げている点などを伝えている。

「星条旗新聞」の報道に対し、韓国のインターネットユーザーからは「自国領道である独島が紛争地にされてしまった。文大統領や韓国政府の外交に問題がある」との意見があった。

また、「独島が韓国の領土であることに疑いはないが、必要以上に日本を刺激するのはどうかと思う。今回のように、米国や他国に取り上げられると、韓国にとって不利な状況になりかねない」、「日本に好感を持っている米国人は多い。プレゼントは文大統領が例年贈っているもので、労をねぎらったり、感謝の気持ちを伝えたりする目的にもかかわらず、米国人に間違った印象を与えかねない」といったコメントがあった。

竹島が描かれたプレゼントをめぐっては、日本のインターネットユーザーからも文大統領の行動を疑問視する声が多い。日韓で議論を呼んだ問題は米国でも報じられることとなった。

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