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魚釣島近くで調査船と並走する中国公船(中央)と、その動きを警戒する海上保安庁の巡視船=1月31日早朝、沖縄県石垣市の尖閣諸島周辺(石垣市提供)

沖縄県石垣市の中山義隆市長は1日、前日に実施した同市の尖閣諸島の海洋調査について、魚釣島でヤギの食害が進んでいることなどが視認されたとし、「早急な対応が必要」との認識を示した。

調査船に乗船して尖閣諸島を視察した中山氏はこの日の会見で、魚釣島ではヤギの食害のほか、漂着ごみが蓄積している様子も見てとれ、環境保全が懸念されるとした。

魚釣島には昭和53年に政治団体が持ち込んだヤギが繁殖し、草木を食べ尽くすなどの被害が指摘されている。会見に同席した東海大の山田吉彦教授(海洋政策)も「対策を講じなければ生態系は守れない」と指摘した。

尖閣周辺での現地調査は、東京都が平成24年に当時の石原慎太郎知事のもとで実施して以来、10年ぶりとなる。会見中、石原氏の死去について記者から問われた中山氏は絶句し、「国を守るという、政治家としての姿勢を教えていただいた。今後もご指導いただきたかった」と振り絞るように語った。
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