https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202202/20220208ds30_p.jpg 東京・原宿に分祀された仙巌園「猫神社」のCGイメージ=島津興業提供

 島津家の歴代藩主が愛した鹿児島市の庭園・仙巌園(せんがんえん)に鎮座する「猫神社(ねこがみしゃ)」が東京・原宿に期間限定で分祀され、10日から27日まで愛猫家らのお参りを受け付ける。全国でも珍しい猫を祭った同社では毎年2月22日に長寿祈願祭などが行われており、運営元の島津興業(同市)は「かごしま 仙にゃん園」プロジェクトと銘打ち、首都圏のファン獲得に弾みを付けたい考えだ。

 分祀スペースはイベント施設「アンノン原宿」内に開設。猫の目を意味するスペイン語「Ojоs de Gatо(オホス・デ・ガトー)」と名付けたお守りやご朱印帳、猫じゃらし風破魔矢などのグッズも販売する。

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鹿児島市の仙巌園「猫神社」

 戦国時代に活躍した17代藩主、義弘公は16世紀末の朝鮮出征の際、7匹の猫を帯同し、その瞳孔(どうこう)の開き具合で時刻を確認していたと伝わる。猫神社には義弘公の帰還までお供した2匹の猫が祭られ、1871(明治4)年に錦江湾(鹿児島湾)を一望する現在の地に移設されて以来、愛猫家にとどまらず無病息災の清めの場として根強い人気を誇ってきた。島津家33代の島津忠裕社長はイベントを通し「愛猫家の方々が猫神のご神徳を感じて、園に足を運んでもらえれば」と語った。

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