0001きつねうどん ★
2022/02/18(金) 18:57:46.69ID:CAP_USERもう、絶対に無理だと思っていた。弾ける高周波サウンド、そしてあの痛快なパワーを、もう一度新車で味わえるかもしれないなんて! イタリア語で“250”を意味する「ドゥエチンクワンタ」は、レプリカ世代の涙腺崩壊間違いなしのニューモデルだ!
●文:Klaus Nennewitz ●翻訳:小島聖美(KOJI&CO) ●写真:Marco Chila ●取材協力:モータリスト合同会社
クラウス・ネネヴィッツ
【テスター:クラウス・ネネヴィッツ】ドイツ出身のフリージャーナリスト。アプリリアなど数社で技術開発に関わってきた元エンジニアで、趣味でエンデューロレースやラリーにも参戦するバイクフリークだ。
ヴィンスモータース(Vins Motors)とは?
フェラーリの本拠地でもあるイタリア・マラネロにて’17年に設立。独自開発のモーターサイクルはもちろん、カーボンファイバー製高機能部品の設計や製作を事業の柱とし、切削設備やオートクレーブも所有する。代表のヴィンセンツォ・マッティア(写真右)は、海洋工学や航空宇宙工学の知識を生かしてエンジンと車体設計を担当。フェラーリのR&Dで同僚だったニコラ・トレンターニ(中央)が車体全体をデザイン。2人の高校時代からの親友、ジュゼッペ・エヴァンゲリスタ(左)が会社のオペレーションを担当する。現在の従業員数は12名。
ヴィンスモータース
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ドゥエチンクワンタストラーダ:「2ストを最新技術で…」の夢が叶う!
【VINS MOTORS DUECINQUANTA STRADA|PROTOTYPE】■軸距1380各mm 車重105kg(乾燥) キャスター角23° ■水冷2ストV型2気筒クランクケースリードバルブ 249.5cc 内径×行程54×54.5mm 75hp/11700rpm 45Nm(4.59kg-m)/11700rpm 変速機形式6段リターン 燃料タンク容量12L ■ブレーキF=Wディスク R=ディスク ■タイヤF=120/70-17 R=150/60-17 ●レース仕様車の参考価格:3万3000ユーロ(≒430万円)
エンジン:90度V2は2軸。クランクケース内へ燃料を噴射
ヴィンスモータース ドゥエチンクワンタストラーダ|エンジン
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ヴィンスのオリジナル設計による2サイクルエンジンは、アプリリアの250ccレーサーに搭載されたロータックス258を手本としつつ、切削加工されたクランクケースにギヤ接続された2本のクランクシャフトを収め、360度同時爆発点火の90度Vツインという独自性あふれる構成。ボア×ストローク54mm×54.5mmという、わずかにロングストロークな設定から249.5ccの排気量を得る。
ピストンはボルテックス(Vortex)製のシングルリング鍛造品で、写真のシリンダーはヤマハ製を流用しているが、量産品はオリジナルとなる予定。カセット式の6段ミッションも内製だ。電子制御される排気デバイスは一般的なパワーバルブで、スムースなアクセラレーションに貢献。1次振動はゼロのため、カウンターバランサーを不要としたエンジンはスロットルボディを含んでもわずか28kgだ。
独自設計でユーロ5をクリア予定
テストしたレースエキゾースト付きのエンジンは75hp/45Nmを発揮。驚くべきことにユーロ5に適合する公道モデルもこのスペックは維持される予定だ。保安部品を装着してもわずか105kgの車重が貢献し、ベンチ上の走行モードテストでほぼスロットルを開ける必要がないため、結果として規制値以下の排出ガスに収まるのだという。エンジンの制御ECUには世界最速として知られるアメリカPE製を採用している。取材時の燃費はヨーロッパ郊外を走らせて15.38km/Lだった。
つづき
https://young-machine.com/2022/02/15/294066/