◆カーリング女子は日本と英国が「金星」
北京五輪カーリング女子の準決勝2試合は、ともに熱戦となった。世界最高峰の好ゲームを楽しむ人が多い中、韓国からは「北京五輪のカーリングは失敗」という声が出ている。

準決勝の第1試合では、日本のロコ・ソラーレが格上のスイスを8-6で下した。第5エンドに4点を奪って逆転し、粘るスイスを振り切った。第2試合は英国が世界ランキング1位のスウェーデンに延長戦の末、勝利した。戦前の予想を覆し、決勝は日本と英国の対戦となった。

日本と英国は、ともに金星を挙げたといえる。10チーム中、上位4チームが準決勝に進む1次リーグを、スイスは8勝1敗の1位、スウェーデンは7勝2敗の2位で突破した。一方、3位の英国と4位の日本はいずれも5勝4敗。辛くも準決勝に駒を進めた。世界ランキングでも、1位はスウェーデンで、2位はスイスと2強は変わらず。7位の日本も8位の英国も“下剋上”を果たした。

◆1次リーグ敗退の韓国から「異論」
この決勝のカードに納得していないのが一部の韓国国民だ。日本が1次リーグを突破した際も、SNSでは「仕組みがおかしい」、「5勝4敗のチームが準決勝に進むのは、ふさわしくない」といった不満が出ていた。韓国は1次リーグで日本に大勝したが、最終戦に敗れて準決勝進出を逃した。世界ランキング3位でありながら、1次リーグ敗退となった。

そして、「準決勝進出にふさわしくない」と指摘した2チームが決勝に進んだため、さらに不満は高まっている。韓国のインターネット上では「北京五輪のカーリング女子は失敗」、「運だけで勝ち上がったチームがメダル争いするのはおかしい」などの意見が出ている。

また、1次リーグの方法を変更すべきという声もある。スウェーデンとスイスの2チームが3位以下を引き離していたことから「リーグを突破した順位や勝敗によってアドバンテージをつける」、「リーグ戦の3位と4位の勝者がリーグ戦2位と戦うなど、リーグ戦の結果を反映する」などの提案もあった。韓国が銀メダルを獲得した2018年の平昌五輪では、1次リーグ1位の韓国(8勝1敗)と2位のスウェーデン(7勝2敗)が決勝を戦っている。

一方、韓国国民の中には「大会が始まる前からリーグ戦のルールは決まっているので、今さら異議を唱えるのは負け惜しみ」、「リーグ戦は総合力が問われるが、準決勝と決勝は一発勝負のおもしろさがある」といった声もある。

リーグ戦の上位チームがトーナメントに進む大会の運営方法は他の競技でも一般的で、カーリングが特殊なわけではない。リーグ戦で圧倒的な力を見せたチームが決勝トーナメント初戦で敗れるのも決して珍しくない。一部の韓国国民から上がる異論に、他の国で同調する人は少ないだろう。

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