愛知県警交通部の50歳代男性警視が名古屋市の警察署長だった昨年秋、部下の女性署員にセクハラ発言をしたなどとして、今年2月に本部長訓戒の処分を受けていたことが11日、県警への取材でわかった。県警は「懲戒処分ではない」として公表していなかった。

 県警幹部によると、警視は署長だった昨年11月、「意見を聞く」として若手女性署員4人と飲み会を開いた。男性は署長1人で、「女の人に手を握られるとうれしいんだよ」などの性的発言をしたという。

 警視は飲み会に公用車を使い、県警は不適切使用と認定。ほかに柔剣道の備品購入などで署員から集めた互助会費で、幹部官舎の洗濯機やカーテンを買っており、処分対象になった。

 県警内部からの情報提供で発覚。警視は事実を認め、反省の言葉を口にしたという。県警は今年2月4日、懲戒処分に至らない監督上の措置の中で最も重い本部長訓戒とした。県警は「事案の程度を考慮し、懲戒処分には当たらないと判断した」としている。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20220312-OYT1T50001/