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ウクライナ北部キーウ(キエフ)州マカリウで、殺害された飼い主を待っているという犬=ヘラシチェンコ内相顧問の10日の通信アプリ「テレグラム」投稿より

 ロシア軍が撤退したウクライナ北部キーウ(キエフ)州マカリウで3月中旬、女性が性暴力を受けた上、殺害された。この女性が飼っていたのは秋田犬で、悲劇から約1カ月たつ今も玄関であるじの帰りを待っている。ヘラシチェンコ内相顧問が10日、ソーシャルメディアで明らかにした。現地では、東京・渋谷駅で飼い主の帰りを待ち続けた忠犬ハチ公になぞらえて受け止められている。

 ボランティアが犬の保護を試みているものの、連れて行かれるのを嫌がっている。餌を与えるなどのサポートしかできず、新しい飼い主を探している。犬の名前はリニ。地元メディアで「マカリウのハチ公」と呼ばれている。

 飼い主の女性は、夫が新型コロナウイルス感染が原因で死去し、リニと暮らしていた。ロシア軍の侵攻・占領が続く中、避難を決意し、友人を待っていたところ、ロシア南部チェチェン共和国出身の兵士が自宅に押し入った。隣家に連れ去られ、犠牲になったという。

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