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パリとフランスにまつわる情報サイトTRICOLOR PARISの主宰・荻野雅代さんと桜井道子さんおふたりが、毎月交替でフランスから日々の暮らしをご紹介。第8回目は桜井さんがパリの春をお届け。パリ市内では意外と桜の木を見かけることが多いのだとか。

パリの街も春爛漫です
世界的にあまり明るいニュースが聞こえてこない今日このごろ。そのせいなのか、今年はいつも以上に春が待ち遠しくてたまりませんでした。パリでは3月いっぱい、時には4月の初めまで寒い日が続くことも多いですが、4月も半ば、ようやく木々が芽吹いて、花も咲き始め、春の訪れが感じられるようになってきました。パリの公園では庭師さんたちが丹精込めて手入れをしている花壇の美しさを堪能できる季節がやってきました。

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あの大火災から3年。2025年の完了を目指して修復工事が続くノートル・ダム大聖堂の向かいで、それを応援するように咲く桜。

パリでも意外に多い桜
春の花といえばやっぱり桜。春の気配が近づくと、近所の道路沿いに植えられた桜がいつ咲くかな、と毎年楽しみにしています。やっぱり日本人にとっては特別な気持ちになるお花ですよね。植物園やチュイルリー公園、トロカデロ公園など、パリ市内でも意外と桜の木を見かけます。

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ショッピング・センター「フォーラム・デ・アール」のリニューアルで誕生した公園に咲く桜。後ろに見えるのはゴシック様式のサントゥスタッシュ教会。

パリでも人気の「お花見」
日本人が満開の桜を愛でるのを楽しみにしているという話はフランスでも知られ始めていて、「Hanami」という言葉もちらほら耳にするようになりました。 パリやその郊外に住む日本人の間で、最高のお花見スポットとして知られているのが、パリの南郊外にあるソー公園です。

パリとその郊外を代表する桜の名所、ソー公園。園内でお酒を飲むことが禁じられている以外は、日本のお花見と変わりのない光景が広がる。
まるで日本にワープしたような…
ソメイヨシノに似た白い桜とピンクの八重桜が合計100本ほどまとめて植えられている貴重な場所で、20世紀初め、パリの社交界に出入りしていた実業家の薩摩治郎八が寄贈したと言われています。ここの桜の見頃は日本よりもずっと遅く、4月半ばごろ。

桜のピンクが空の青と芝生の緑に映えて、本当に美しい眺めを楽しめます。最近では在仏日本人だけでなく、フランス人たちも加わって、たくさんの人が桜の木の下にピクニックを広げてお花見を楽しむ名所になりました。芝生の上に腰を下ろし、満開の桜の木を見上げると、まるで一瞬日本にワープしたような、懐かしい気持ちになるのです。

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