岸信夫防衛相は19日の閣議後の記者会見で、ロシアの侵攻を受けているウクライナに対し、防衛省・自衛隊が保有するドローンと、化学兵器対応の防護マスク・防護衣を提供すると発表した。ウクライナからの要請を踏まえた対応だという。数は調整中で、準備が整いしだい、民間機でウクライナ周辺国に輸送する方向で調整している。

 岸氏は会見で、ドローンが条件付きで武器輸出を認める「防衛装備移転三原則」の対象となる防衛装備品にあたるか問われ、「市販品だからあたらない」と説明。防護マスク・防護衣も含め「不用扱いにして供与する」と述べ、自衛隊の不用品を譲渡できるとする自衛隊法の規定に基づく対応だとした。防衛省関係者によると、ドローンは情報収集などに使うことを想定しているという。

 日本政府は自衛隊の防弾チョッキなどの防衛装備品をすでにウクライナに提供している。岸氏はウクライナのレズニコフ国防相との13日のテレビ会談で、追加支援の要請を受けていた。(松山尚幹)

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