26日午前3時15分ごろ、富里市七栄の2階建てアパートや近くの路上で、いずれも30代くらいの男性3人が血を流すなどして倒れているのが見つかった。
うち2人は現場で死亡が確認された。もう1人は治療中。
県警は殺人事件の可能性があるとみて捜査を始めた。

 成田署などによると、同日午前2時45分ごろ、同アパートから約70メートル離れた路上で、走行中のトラック運転手から「男性が飛び出してきて倒れ込んだ。けがをしている」と110番通報があった。男性は出血しており、救急搬送された。駆け付けた同署員が同アパート1階玄関前と室内で、血を流して倒れている男性2人を発見した。

 男性3人はいずれも外国人風。県警は3人の身元を確認するとともに、搬送された男性の回復を待って事情を聴くなど詳しい経緯を調べる。

 現場は成田空港から南西に約5キロの住宅と畑が点在する地域。近くには富里市役所や富里中学校がある。

◆現場付近に血痕も

 遺体が見つかったアパート周辺は県警の規制線が張られ、近くの富里市役所への人や車の出入りも一部制限されるなど物々しい雰囲気が漂った。規制線の中や付近の路上にはには血痕のようなものがあり、捜査員が慎重に作業を進めていた。

 近くに住む男性は「静かな所でトラブルは聞いたことがないので驚いている」と困惑。近くで働く高齢女性は「何があったのか不明で怖い」と動揺した。別の周辺住人の80代男性は「この辺りは外国人が住むアパートも多い。ただ、交流はほとんどなく、どういう人が住んでいるのかは分からない」と話した。

 成田署は同日午前7時すぎ、2人の遺体が見つかったことを伝える防犯メールを配信。周辺の小学生らは保護者や地域住人に見守られながら集団登校していた。