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参院予算委で質問する立憲民主党の蓮舫氏=5月30日午前

 5月30日開かれた参院予算委員会で立憲民主党の蓮舫議員は、新型コロナウイルス対策の地方創生臨時交付金の使われ方が不適切だと追及した。一例として福井県が結婚機運醸成を目的に2020年度に行った「ハッピーマリッジ応援事業」を問題視した。

 同事業は20年度の9月補正予算に計上。入籍したカップル1150組に5万円相当のカタログギフトを贈ったほか、ウエディング動画や打ち上げ花火のイベントをプレゼントした。交付金約9千万円を活用した。

 蓮舫氏はカタログギフトのメニューに「頭皮環境改善スパ」や「2次会でのシャンパンタワープレゼント」があることを取り上げ、「これはどんなコロナ対応でしょうか」とただした。国の担当者は「コロナの影響で結婚式のキャンセルが続く中、減収が見込まれるブライダル関連企業などへの支援と結婚の機運醸成を図るためと承知している」と答弁。岸田文雄首相は「地方自治体の説明責任と合わせ、国としても検証し、国民にしっかり説明する努力は必要」と述べた。

 福井県によると、頭皮スパやシャンパンタワーを選んだカップルはなかった。県内の婚姻件数は19年の3320件に対し、ハッピーマリッジ応援事業を実施した20年は3029件。県民活躍課は「コロナ下にあって結婚を先延ばしするカップルも多い中、応援事業で背中を押し、婚姻数を微減に抑えることができた」と意義を強調している。

https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1560839