猫が何もないところを見つめている理由

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まずは本題である、猫が何もないところを見つめている理由を解説します。
これは、私たちには知りえない、猫なりの理由があるのです。

聞き慣れない音が聞こえるから
猫は、人間の何倍も聴覚が優れていると言われています。
そのため、私たち人間には聞き取れない遠くで聞こえる音も、猫には聞こえています。
猫は、遠くで聞き慣れない音の方向を向いて、耳を澄ませているのかもしれません。
その行動が、人間にとっては一点を見つめているように見えるのでしょう。

においを感じるから
聴覚と同様に、猫は嗅覚も優れています。
野生で生きる動物にとって、嗅覚は外敵から身を守ったり食料を確保したりするためにも大切です。
猫が何もないところを見つめているのは、遠くから食べ物や動物のにおいを感じたのでしょう。
先述した音と同様に、においのする方向を見つめているだけなのかもしれません。

小さな虫や小動物を見つけたから
猫は、聴覚と嗅覚に優れていますが、視力はあまり良くありません。
そのため、小さな虫や小動物が遠くで動いていると、「あれは何なんだろう?」と見つめてしまいがちです。
猫が何もないところを見つめているときは、小さな虫や小動物を見つけている可能性があります。

紫外線を見つめているから
紫外線を人間は見ることができませんが、実は猫は紫外線が見えていることが、科学的に証明されています。
天気の良い日に猫が外を見つめているときは、紫外線を見ているのかもしれません。

考え事をしているから
人間と同じように、猫も考え事をするときにぼーっと一点を見つめることがあります。
「今日は暖かいな」、「お腹が減ったな」などささいな考え事かもしれませんが、猫も物思いにふけているときはそっとしてあげたいものです。

フェレンゲルシュターデン現象とは?

猫が何もないところを見つめているのは、フェレンゲルシュターデン現象と呼ばれることがあります。
あまり聞き覚えのない言葉ですが、フェレンゲルシュターデン現象とはどのようなものなのでしょうか?

フェレンゲル博士が立証した「猫に幽霊が見える」という説
第二次世界大戦時代にフェレンゲル博士と愛猫のシュターデンによる、「猫に幽霊が見える」という説が立証されました。
これは、ナチスの研究による「幽霊のいる場所の温度が低い
という説と、フェレンゲル博士による「猫が見つめている場所は温度が低い
という説によりできた説です。
猫が見つめている先の温度は低いということは、猫には幽霊が見えているのではないかという考えが立証されましたが、これは根も葉もない嘘だと言われています。

そもそも、フェレンゲル博士やシュターデンという猫の存在も、確認されていません。
インターネットが普及したことで、誰かがこの嘘を広めて、うまく広まってしまったのでしょう。