沖縄県の嘉手納町議会(仲村渠兼栄議長)は13日、米軍嘉手納基地へ大挙して飛来した外来機に対して厳重に抗議する意見書と決議案を全会一致で可決した。5月29日から6月6日までに計52機の外来機が飛来したとし「短期間に複数部隊、多機種の外来機が大挙飛来した嘉手納基地は異常な状況」と批判した。同基地への外来機の飛来禁止と航空機騒音規制措置の順守などを求めた。

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米軍嘉手納基地へ大挙して飛来した外来機に抗議する意見書と決議を全会一致で可決した嘉手納町議会=13日、嘉手納町役場議場

 意見書と抗議決議によると、5月29~30日にかけて、米海軍原子力空母ロナルド・レーガン艦載機のFA18Eスーパーホーネット戦闘攻撃機15機、EA18Gグラウラー電子戦機、C2A輸送機計20機が飛来した。

 6月1日には米軍三沢基地所属のF16戦闘機10機、米ハワイ州ヒッカム空軍基地所属のF22ステルス戦闘機12機が飛来。2日には最新鋭ステルス戦闘機F35Bが3機、CMV22オスプレイ1機などが飛来している。

 これに伴い、嘉手納基地のパパループ地区付近からエンジン調整音が昼夜を問わず鳴り響き、航空機の排ガスによる悪臭が漂って町民生活に大きな悪影響を及ぼしているとした。

 提出者の當山均町議は、これまで同様の意見書と決議案を全会一致で可決したことを踏まえ「町民の受忍限度をはるかに超えている。米軍の傍若無人な基地運用に激しい怒りを禁じ得ない」と批判した。

 沖縄防衛局と外務省沖縄事務所、第18航空団への意見書と抗議決議は手交する予定。首相や防衛相などへは郵送する。(中部報道部・砂川孫優)

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