ウクライナ軍総司令官が大きな謝意を表明
 ウクライナ軍参謀本部は2022年7月5日、ポーランドとチェコから提供された戦車を公開しました。

 ポーランドとチェコが供与したのは、ともに旧ソ連製のT-72です。両国は輸出仕様のT-72Mを1980年代以降ライセンス生産し、自国軍で運用しています。ただ、両国ともその後、独自に性能向上を図った近代化改修モデルを開発しているほか、NATO(北大西洋条約機構)へ加盟したことに伴い、ドイツ製のレオパルト2A4戦車などを導入しています。

 そのような流れから、両国ではT-72Mが余剰化しており、今回のロシア侵攻で危機に陥ったウクライナに援助兵器として提供しています。

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ウクライナ軍参謀本部が公開したT-72戦車の画像。両車の上にはポーランド国旗(向かって左)とチェコ国旗が掲げられている(画像:ウクライナ軍参謀本部)。

 なお、ウクライナに引き渡された数は不明ですが、今回の発表に際してウクライナ軍総司令官であるヴァレリー・ザルジニー大将の名で、ウクライナ軍参謀本部はポーランドとチェコに対して謝意を示しており、何度も両国を「兄弟」と表現しているほか、「我々は共通の敵と戦っている。私たちはチェコ共和国のために、ポーランドのために戦う」とも述べていました。
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