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PHOTO BY: Matt Williams

米空軍は、2022年5月16日、戦略爆撃機「B-52H」からの極超音速ミサイル「AGM-183A」空中発射型即応兵器(ARRW)発射に成功したと発表した。2022年5月14日に実施された試射で、ARRWは爆撃機から投下された後に、点火されたブースターが想定時間どおり燃焼し続け、その速度はマッハ5以上に達した。

AG-183Aは米Lockheed Martinが米空軍向けに開発している極超音速ミサイルで、ブースターで加速してマッハ5以上の極超音速に達した後に弾頭部が切り離され、目標に向かって滑空する。

今回の試射は、第419飛行試験飛行隊(FLTS)とグローバルパワー爆撃機複合試験部隊(GPB CTF:Global Power Bomber Combined Test Force)が南カリフォルニアで実施した。

ARRWは、時間的な制約があり価値の高い固定目標を、紛争環境でスタンドオフ距離から狙えるように設計されており、重武装で防御された地上目標に対して迅速な応答攻撃を可能にすることでピンポイント攻撃能力を拡充する。

早ければ2022年にこの兵器を戦略爆撃機「B-52」および「B-1」に搭載する予定だが、将来的には戦闘機「F-15E」や「F-15EX」への搭載も視野に入れている。第419FLTSとGBP CTFを指揮する立場を兼務するMichael Jungquist中佐は「この革新的な兵器をできるだけ早く兵士に届けるため、できることは何でもやっているところだ」とコメントした。

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