日韓トンネルは、1981年に旧統一教会の創始者、文鮮明氏が建設を提案したプロジェクトだ。
日本と韓国を結ぶ全長約230kmで、総工費は10兆円ともいわれている。

工事は停滞も九州に”協議会” 会長を直撃
取材班はこれまで佐賀県唐津市、長崎県壱岐市と対馬市の日韓トンネルに関係する国内の現場を取材してきた。

唐津市では2008年までに調査用のトンネルが540m掘られたというが、10年以上、掘削工事は進んでいない。

さらに対馬市では2014年にトンネルの入り口が設置されたが、工事が進んでいるようには見られなかった。
そして、壱岐市では土地の購入から30年ほど経った2021年、ようやく事務所とされるプレハブが設置された。
工事については大きな進展が見られない中、日韓トンネル構想を推進する団体は継続的に活動している。

その中のひとつが、日韓トンネル実現九州連絡協議会だ。
2015年に設立され、大学の研究者や政治家、経済界などの関係者が参加し、年に数回、会合を開いている。
福岡県春日市にある協議会の事務所は以前、旧統一教会系の政治団体「国際勝共連合」の事務所として
使われていたことが取材により新たにわかった。

協議会の会合は2022年6月にも開かれていて、前衆院議員の原田義昭氏も参加していた。
さらに九州大学の元総長で、日韓トンネル実現九州連絡協議会の梶山会長が取材に応じた。

続く