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阿波踊りの総踊りで踊る人たち。閉幕後に新型コロナウイルスの感染が急拡大している(記事とは直接関係ありません)=徳島市で2022年8月12日午後9時52分、久保玲撮影

 徳島県は24日、新型コロナウイルスに3182人が新たに感染したと発表した。初の3000人台で、21日以来3日ぶりに過去最多となった。徳島市であった阿波踊り(12~15日)の閉幕後、県内では24日を含め過去最多を4回更新し、1400人台だった開催前の過去最多から倍増した。

 オミクロン株の派生型「BA・5」により感染が急拡大した第7波は、徳島県内で全国的な感染より遅れたとされるが、23日に公表された県のオミクロン株ゲノム解析では、阿波踊り前の2~8日抽出分で「BA・5」系統に100%置き換わっていたことが判明しており、強い感染力の変異型が流行する中で阿波踊りや盆の帰省といった人流が活発化する時期を迎えていたことになる。

 感染の急拡大を踏まえ、県は24日から最大確保病床(コロナ病床)を16床増やし279床としたほか、発熱外来で処方される解熱鎮痛剤の流通が全国的に不安定になっているとして、県が災害用に備蓄している2万錠以上を災害拠点病院へ放出し始めた。災害拠点病院が業者への発注を控えることで他の医療機関が入手しやすくするのが狙い。また、県は各家庭にも解熱鎮痛剤があれば、活用するよう呼び掛けている。

 一方、高知県の24日の新規感染者は2031人で、前日の1957人(修正により公表時より1人減)に続き、2日連続で過去最多を更新した。病床占有率は51・2%になり、第7波では初めて50%を超えた。【植松晃一、小林理】

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