福岡県宗像市の離島で世界的にも珍しいとされる実証実験が行われました。

140人の全島民が参加して得られた注目の調査結果が27日に発表されました。

福岡県宗像市の離島、地島(じのしま)。

人口わずか140人の小さな島で、ワカメ漁のほかウニやアワビなどの磯漁業が盛んです。

こののどかな地島でSDGsに関連した「ある実証実験」が行われました。

それはー。

◆シャボン玉石けん 森田隼人社長
「こういった取り組み、日本はもちろん世界的にも珍しい」

約140人の島民が協力して、去年9月から3カ月間「合成洗剤」を使わずに「無添加せっけん」のみで日常生活を送ったという実証実験。

北九州市の「シャボン玉石けん」が製造する無添加せっけんは、天然由来のもののみを使用していて、「口に入れても問題ない」とされている製品です。

実験は無添加せっけんの使用で環境への負荷がどう変化するのか調べることを目的に、宗像市や山口大学などと共同で実施。

27日、注目の調査結果が報告されました。

◆シャボン玉石けん 森田隼人社長
「せっけんは環境にやさしく、生態系にいい影響が出ることがこのプロジェクトを通して分かりました」

実験では、無添加のせっけんを使用することで、海に放流される汚れが少ないことや、排水処理施設の曝気槽(ばっきそう)の微生物が量・種類ともに増加したことなどが分かったといいます。

◆シャボン玉石けん 森田隼人社長
「これと同じような実験を全国各地でいろいろ執り行っていければと思いますし、日本国内だけでなく世界に向けても、こういった環境を改善する方法があるんだという情報を発信していきたい」

シャボン玉石けんは、「豊かな海を守るため、今後も石けんを使用した環境保全活動を続けたい」としています。

https://www.tnc.co.jp/news/articles/NID2022092715288