社会学者の古市憲寿氏が1日放送のテレビ朝日系「中居正広のキャスターな会」に出演。9月27日の安倍晋三元首相の国葬に参列した際の印象について語った。

 タレントの劇団ひとりから「どんな雰囲気でした?」と話を振られると、古市氏は「菅さんのスピーチの時に雰囲気変わったっていうか。普通、お葬式で拍手ってしないじゃないですか。でも、菅さんのスピーチがすごくみんなの胸を打つものだったんで、自然とみんなが拍手をしたというか」と、菅義偉前首相が友人代表として読んだ弔辞が感動を呼んだと振り返った。

 さらに、「菅さんのスピーチと献花の列の長さですか、80日前の衝撃を思い出した方が多かったんじゃないかなというふうに思います」と、安倍氏が暗殺された直後の衝撃が甦ったのではと推し量った。

 また、そのほかに印象の残った場面も挙げた。「結構、待ち時間長かったんでね、式が始まるまでの。結構、何時間か待っている方も多くって。そんな中で日本の方は静かに待っている方が多いんだけど、外国の要人の方は、そこでも社交してるっていうか。あいさつしたりとか、会話が盛り上がってたりとか、そこに日本の政治家の方も、海外慣れしてる方はそこに入っていったりとかして。結構、社交の場になってるなあっていう印象はありました」と、海外との交流の場の役割を果たしたと感じたことを明かした。

 番組では、国葬に対する海外の反応も紹介。多くの海外メディアが、賛否両論ある中、安倍氏の国葬が行われたことで日本の分断を招いたと伝えた。古市氏は「分断って別に悪いことじゃないと思うんですよね。逆に、分断なく日本中が喪に服す状態の方が怖いじゃないですか。今のこの民主主義の国で、しかも政治家の葬儀なんだから、賛成・反対があってしかりで。分断自体、悪いことではなかったんじゃないかとボクは思いますね」と持論を述べていた。
 https://www.daily.co.jp/gossip/2022/10/01/0015686119.shtml