今国会で初となる衆院憲法審査会が13日、開かれた。同日は幹事の選任などにとどまり、与党との日程交渉などを担う野党筆頭幹事に立憲民主党の中川正春元文部科学相が就いた。衆院憲法審は先の通常国会で過去最多の開催を記録したが、改憲論議がさらに深まるかが焦点となる。

中川氏は終了後、記者団に改憲手続きに関する国民投票法の議論を優先すべきだと主張しつつ、「『論憲』を尽くしていくのが党の基本だ」と強調し、話し合いには応じる構えを示した。

立民は世界平和統一家庭連合(旧統一教会)をめぐる政府追及に絡め、憲法審の開催に抵抗する可能性が指摘されており、自民幹部は「どのような対応をしてくるのか分からない」と警戒を強める。これに対し、中川氏は「逆に(旧統一教会の問題を)議論していく方が正しい」と述べ、憲法の視点から取り上げる必要があるとの見方を示した。

立民の姿勢の背景には、政策6項目の実現に向けた「共闘」で合意した日本維新の会の存在が見え隠れする。維新は早期の改憲を訴えており、過度に足を引っ張るのは得策ではないとの判断もありそうだ。(太田泰)

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