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 愛媛県宇和島市にある道の駅。地域の名産品がそろう中、地元の人に特に愛されるふるさとの味がある。

大豆ではなく、麦から作られる“麦味噌”。強い甘みと高い香りが特徴で、多くの家庭で食べられている。

地元の人:
私はこの(味噌を使った)味噌汁じゃないと食べられないというか。

ところが、この味噌が驚くべき事態になっている。今後、“味噌”と名乗れなくなるかもしれないという。

――これからみそと名乗れなくなるらしいですよ
地元の人:
……はい?

一体何が起きているのか。

保健所「お宅の味噌は味噌を名乗ってはいけない」と通告
この商品を作っているのは、創業64年の老舗味噌メーカー「井伊商店」。2022年の夏に突如、地元の保健所から「お宅の味噌は味噌を名乗ってはいけない」と通告を受けたという。

その理由は…

井伊商店で作られる麦味噌は麦と塩だけで作られていて、大豆が含まれていないことが理由だという。

この通告に3代目の井伊友博さんは…

井伊商店・3代目 井伊友博さん:
昔から何も変えずにやっているので、まぁ納得がいかないので。

県に要望書を提出するが「裁量の余地はない」
保健所がなぜ今この通告をしたのかは明らかではないという。メーカー側は味噌を名乗れるようTwitterで訴え、県にも要望書を提出した。

しかし、「裁量の余地はない」と連絡があったという。

伝統の味は変えたくないパッケージの変更も受け入れたくないと困惑する店側。

井伊商店・3代目 井伊友博さん:
一番はやっぱ今と変わらぬ味を作ることだと思うので。今のままの味でやっていこうと思います。ちょっとすみません…。

消費者庁はFNNの取材に対し、「商品に義務付けられている食品表示の欄には麦味噌の表示ができない」と回答。一方で、商品名などには味噌の表示をすることも可能としていて、今後の対応が注目される。

(「イット!」10月28日放送より)

https://www.fnn.jp/articles/CX/436015