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求む! 失われつつあるマンボウの地方名 [きつねうどん★]
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2022/11/12(土) 13:07:35.38ID:Py4EOw/u
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標準和名と学名、そして地方名
日本で現在一般的に用いられる生物の名前は「標準和名」である。標準和名は例えば、図鑑などの本、博物館や動物園などで、生物に対する標準的な日本語の名前として広く用いられている。すべての生物に標本和名が存在するかと問われると、そうではない。日本に生息していない生物には標本和名が無いものも多いが、チーターやペンギンなど外国語由来の名前がそのまま標本和名化して使われているものも多い。生物の正式な名前は「学名」であるが、一般的な日本人はほぼ学名を使わず、その代わりとして標本和名を使っている。魚類では標準和名の命名ガイドラインが設定されており、このガイドラインに則って命名する必要がある。標準和名も学名と同じく、1種に付き1つの名前しか付けられない。

一方、スーパーの魚屋などでは、標準和名以外の名前で魚が売られていることがある。標準和名以外の生物の別名は、一般的に「地方名」と呼ばれる。標準和名の概念が無かった昔は、同じ生物でも地方によって様々な名前で呼ばれていた。地方名はその土地独自の伝統ある生物の呼び名であるが、地域によって名前が違うと同一生物を指すのかどうか分からないという不便さがあった。その問題を解決するために、日本全国で共通して使える標準和名が誕生したのだが……多くの人が標準和名を使うようになった現在、今度は逆に伝統ある地方名が失われつつあるという問題に直面している。私の研究対象であるマンボウ類を例に地方名について少し考えてみよう。

マンボウの地方名
マンボウ科魚類は、マンボウ Mola mola 、ウシマンボウ Mola alexandrini 、カクレマンボウ Mola tecta 、ヤリマンボウ Masturus lanceolatus 、クサビフグ Ranzania laevis の5種が、現在世界で種として確実に認識されているが、カクレマンボウを除いた4種が日本近海で確認されている。日本近海で見られるこれら4種のうち、漁獲量が最も多いのはマンボウで、残りの3種は毎年日本のどこかで漁獲されてはいるだろうが、比較的珍しい。水族館で見られる種もほぼ100%マンボウで、他のマンボウ科の種が水槽に入れられることは滅多にない。そのため、他のマンボウ科3種は今も昔もマンボウと混同されやすい。

従来呼ばれてきた『マンボウ』の地方名は、おそらくMola mola のことを指しているものが多いと思われるが、実際は他の種も混同されている場合があると思われる。実際、ヤリマンボウがマンボウとしてスーパーで売られていることを私は確認している(おそらくスーパーはヤリマンボウを認知していない)。

現在、Mola molaという魚種に対する標準和名はマンボウである。マンボウという名前も標準和名に採用される前までは、この魚に対する地方名の一つに過ぎなかった。私が2017年に著書『マンボウのひみつ』を書いた時に、文献や聞き取り調査で収集したマンボウに対する地方名を集めたところ、次の50個だった:ウオノタユウ、ウキ、ウキキ、ウキギ、ウキキサメ、オキナ、オキマンザイ、カマブタ、キナボ、キナボウ、キナンボ、キナンポ、キナッポー、キノッポー、ギナメ、ギンマンボウ、クイサメ、クイザメ、クロマンボウ、クンシャメ、サキザメ、シオリカ、シキリ、シキレ、シチャー、タユウサン、タユー、ニナボー、バラバア、バラバー、ババラボウ、バーバラボー、バン、バンバラバン、ホンマンボウ、マンザイラク、マンハウ、マンブ、マンプ、マンホウ、マンボ、マンボザメ、マンボオ、マンボロ、ナンボウザメ、ヤスリマンボウ、ユキイカダ、ユキナメ、ユキヨ、ヨキヨ。
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2022/11/12(土) 13:07:43.55ID:Py4EOw/u
発音の違いによる微妙なもの(例えば、マンボ、マンボオなど)もあるが、ここではそれらも1つとしてカウントした。

マンボウが標準和名に採用されなかったパラレルワールドでは、これらの地方名のどれかが、マンボウに代わって標準和名として呼ばれているのかもしれない。この記事を書くにあたり、改めてインターネット検索してみたところ、バンガ、マンボウザメ、フナビ、キナンボウ、クイシャメ、ナタボウ、ボラバアという、上記に載っていないマンボウの地方名も見付かった。しかし、ネット情報はどうやって調べたのか情報源のソースが記されておらず、本当かどうか怪しいものもあるため、情報を載せた本人に確認する必要があるだろう(今回は未確認)。

地方名の語源
地方名は語源がよくわからないものが多い。魚図鑑などでも、地方名が使われている地域は書かれているが、何故その名前で呼ばれているのかという語源は記されていないものが多い。標準和名が全国に広がり、インターネット上で全国どこからでも容易に情報交換できるようになった現代、昔から呼ばれていた伝統的な地方名は標準和名に統一され、失われつつある。これはみんなが1つの生物を1つの名前で認識して、誤認を減らすという意味では良いことだが、その反面、各地域で伝統的に培われてきた名前は徐々に呼ばれなくなっていくことも意味している。おそらく、インターネット普及前と後をリアルタイムで体験している我々の世代でしっかりと地方名を記録しておかないと、使われなくなった地方名は歴史の闇に葬り去られる可能性が高い。

マンボウの地方名には、語源がわかっているものもいくつかあるので紹介しよう。北海道で呼ばれているキナボ、キナボウ、キナンボ、キナンポ、キナッポー、キノッポー、ギナメは「木の棒」を意味し、東北地方を中心に呼ばれているウキ、ウキキ、ウキギは「浮いている木」を意味する。北日本で呼ばれているこれら2パターンの呼び名は、マンボウが海面で横たわってプカプカ浮いている様子を流木に例えたことに由来する。また、ウキキは「浮亀」と書かれることもあり、海亀と連想されたこともあったようだ。15年前、私は岩手県でマンボウの調査を行ったことがあるが、私の調査していた地域では、漁師はマンボウのことを地方名では呼んでいなかった。既にマンボウの地方名が失われつつあるのだ。ちなみに、現在明らかにされている古文献上では、ウキキという名前は、マンボウという名前よりも先に日本の歴史上に登場する。

一方、南の地方である鹿児島県でマンボウは、シキリ、シキレと呼ばれており、「尻切れ」を意味する。これはマンボウに尾鰭がなく、尾が断ち切られたように見える外観からきている。

このように、地方名はその名の意味もわかると結構面白い。

そこで読者の方に相談がある。もし、ここに載っていないマンボウの地方名を知っていたら、是非その名が呼ばれている地方と語源(もし分かれば)を私のtwitter に教えて欲しい。ちなみに、この魚に当てられるマンボウという名前の由来や意味だが……実は複数の説があってよくわかっていない。どうもマンボウという名前の発祥は、瀬戸内海~近畿圏のようだが、これについてはぼちぼち情報収集中である。

 マンボウの
  標準和名
   普及して
    失われゆく
     地方名かな

参考文献
 山下欣二.1993.マンボウの名称に関する歴史的考察.動物園水族館雑誌,34: 80-83.
 澤井悦郎.2017.マンボウのひみつ.岩波書店.東京,208pp.

https://lab-brains.as-1.co.jp/serialization/scientist-column/2022/11/33007/
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2022/11/12(土) 13:10:46.20ID:AQInZQ2h
おじゃマンボウ
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2022/11/12(土) 14:55:35.57ID:ZqFFEOxs
ウ~~~ウッ、マンボゥ!!
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2022/11/12(土) 15:32:19.89ID:CCYbixn9
モリマンボウ クサレフグ
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2022/11/12(土) 21:02:08.87ID:FW9m7Pv7
>>4
チャッチャチャラッチャ チャッチャラッチャ
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2022/11/12(土) 21:02:53.60ID:FW9m7Pv7
>>6
心臓がウマいらしい
身は水っぽいので捨てられる模様
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