12/12(月) 18:59  産経新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/8bdf7c850faa0a7f0ef136f4f0b5632afe8d06f8

2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)は12日、映画監督の河瀬直美氏やメディアアーティストの落合陽一氏らプロデューサーが手掛けるパビリオン(テーマ館)5施設の入札について、入札者がいなかったり予定価格内の応札がなかったりしたと発表した。万博の主要施設をめぐっては、資材価格の高騰などの影響で入札不成立が相次いでいる。


万博協会は、万博のメインテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」に沿った個別のパビリオンを担当するプロデューサーを8人選定。パビリオンは会場中央に集め、万博の目玉となることが期待されている。

万博協会によると、入札者がいなかったパビリオンは、河瀬氏(予定価格約10億円)と、放送作家の小山薫堂(くんどう)氏(約9億円)の2施設。予定価格内の応札がなかったのは、アニメーション監督の河森正治氏(約10億円)と落合氏(約6億円)、データサイエンティストの宮田裕章氏(約14億円)の3施設。プロデューサー8人のうち、生物学者の福岡伸一氏の施設(約12億円)も予定価格内での応札がなかったことを10月末に公表している。

資材価格の高騰に加え、各プロデューサーのこだわりが詰まったデザイン性の高さによる施工の難しさも影響したとみられる。万博の主要施設の建設工事は入札不成立となるケースが目立っている。万博協会はこれらの施設について、予定価格を変更して再公告するなどの対応を取っている。(井上浩平)