0001きつねうどん ★
2022/12/19(月) 07:45:24.20ID:ysDBKglp◆将来世代に影響が大きいテーマ 政府に提言
骨子案によると、国会に設置するのは「将来世代委員会」（仮称）で、与野党が民間の識者や実務家から委員を選ぶ。政府や民間事業者からの聴取を通じて現在の環境・エネルギー政策が将来世代の利益になるかを検証し、政府への提言を行う。原発から出る使用済み核燃料の処分や脱炭素への取り組みなど、将来世代への影響が大きいテーマを扱うと想定する。政府には、提言を受けてどう対応したのかについて、理由を含めて国会に報告することを義務付ける。
立民は年内に行う20～30代の若者らとの対話を皮切りに、年明け以降も一般向けの集会を開催。寄せられた意見を取り入れ、法案を完成させる。国民を巻き込んで議員立法を仕上げる試みは、2018年に他の野党3党と国会に共同提出した「原発ゼロ基本法案」以来。担当する中堅議員は「持続可能な発展を支持する民意とは懸け離れた政府方針をただすため、議論の段階から市民が参加する『ボトムアップ法案』にしたい」と意欲を示す。
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◆政権が国民不在の政策大転換を続けるから
法案を作るきっかけとなったのは、幅広い国民の声に耳を貸さず、環境・エネルギー政策の転換を進める政府への不信感だ。
岸田文雄首相は8月に突如、原発政策の見直し検討を指示。自民党が大勝した7月の参院選を含め、一貫して「想定していない」と説明していた原発建て替えの容認にかじを切った。経済産業省の有識者会議は今月8日、現行規定の「最長60年」を超えた原発の運転を事実上、可能にする案を了承。脱原発のうねりが起きた11年の東日本大震災から11年余りをへて、国民的な議論もないまま、政府が原発推進に回帰することは確実になった。
法案の柱と位置付ける独立調査委の設置は、東京電力福島第一原発事故後に原因究明や再発防止策の策定に取り組んだ「国会事故調査委員会」を参考にしている。当時、運営に携わった城西国際大の鈴木崇弘特任教授（公共政策）は、政府の環境・エネルギー政策に関して「密室で方針を決めた後、立場の近い学者や経済界の声を聴いているに過ぎない」と指摘。国会の独立調査委に対して「中立的で、透明性の高い組織を実現してほしい」と期待した。
◆多くの国が導入・検討 高速道路計画を撤回した例も
環境政策に詳しい東北大の明日香寿川あすかじゅせん教授によると、英ウェールズには「未来世代法」に基づき、民間から選ばれたコミッショナー（委員長）が政府の政策を検証する仕組みがあり、高速道路の建設計画を撤回させた実績もある。同様の法制度がある国や、導入を目指している国は現在約40に上るという。
日本のエネルギー政策の決定過程について、本紙の取材に「本来はパブリックコメント（意見公募）や国会審議が必要だが、拙速に独断している。国民不在で決めた政策のツケを背負うのは、子や孫、その先の世代だ」と批判。立民の議員立法に独立機関の設置が盛り込まれたことを評価し、「日本も重要政策に将来世代の視点を落とし込むべきだ」と語った。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/220750
