完全自動運転時代になくなるもの

★ 手動制御装置や運転席が不要に

完全な自動運転が可能な自動運転車においては、ハンドルやアクセル、ブレーキなどの制御装置が必要なくなる。従来、運転手が行っていた運転操作を全てコンピューターが担うため、手動用の制御装置は一切必要なくなるのだ。

★ 道路標識や信号機が変わり減る

全ての自動車が完全自動運転車に置き換わった社会を想定してみよう。車両(自動運転車)を対象とした標識は全てコンピューターに組み込むことが可能になるため、データとして取り扱われることになる。比較的歩行者などが少ないエリアでは、信号機も不要となる可能性が考えられる。自動運転車、車両同士で通信する車車間通信(V2V)などを活用した協調走行が可能なため、歩行者などに注意を払えるような道路交通の仕組みがあれば十分となる。

★ 運転免許制度が無くなり手動禁止に

全ての車両が自動運転化されれば、当然「運転手」という存在もなくなる。これは、運転に必要な「運転免許」に関わる制度も用済みになることを意味する。運転操作にまつわる技能は必要なくなり、所有者は道路交通に関する最低限のルールを学んでいれば事足りるのだ。自動運転車は徐々に普及し、自家用車の分野でも市場を広げていくことはほぼ間違いない。交通事故撲滅に向け手動運転を禁止する動きになって行くだろう。

★ デジタルツインにより交通事故がなくなり(激減する)渋滞もなくなる

完全自動運転時代には交通事故が激減することが予想される。警察庁によると事故全体の約93%で自動車などの第1当事者に法令違反があるという結果だ。法令違反の内訳を見ていくとヒューマンエラーが大半を占める。交通事故の約9割は、ドライバーの不注意などによって引き起こされているのだ。

★ 自家用車がなくなる

現在の携帯のように自慢する時代から道具になって行く感覚と一緒だ。自動運転タクシーやカーシェアサービスであれば、呼べばどこでも無人で駆けつけ、従来に比べ運賃も低額になることが想定される。目的地で乗り捨てることも可能だ。自動運転の普及とともに利用コストが大幅に下がれば、所有することに特段の意義がない限りこうしたサービスを利用する方がお得になり、かつ利便性も高いものへと変わっていく。