ジャーナリストの青木理氏が俳優の関口宏が25日、司会を務めるTBS系「サンデーモーニング」に出演し、岸田文雄首相のスタンスに疑問を投げかけた。

 岸田首相が米国を訪問し、バイデン大統領と日米首脳会談を行ったという話題。岸田氏の「反撃能力を含む防衛力強化によって日米同盟の抑止力、対処力を強める」という言葉、バイデン大統領の「日本の防衛費増額は歴史的」「日米はかつてないほど緊密」という言葉を紹介した。また、米シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」の「2026年に中国が台湾に侵攻」した場合のシミュレーションで、日本や自衛隊に大きな被害が出る可能性が指摘されたことも取り上げた。

 青木氏は、岸田氏に対して「ひたすらアメリカに追従すると。日米の軍事一体化というよりアメリカの下請け、2軍のように自らを位置づけて」いると指摘。さらに「アメリカの武器を大量に購入するんだというたくさんのお土産を抱えてアメリカに行って。で、バイデン大統領から高く評価されてご満悦というような日米首脳会談だったんだろうなと思うんですね」と皮肉たっぷりに語った。

 「一方で少子化対策よりも防衛力を優先する」と防衛費増額についてもチクリ。CSISのシミュレーションのようにならないことを望みつつ「日本も中国とものすごく結びついてるわけで、地域の平和と安定をどうやって維持するかという独自のビジョンとか独自の外交がほとんどみられない。果たしてこれでいいんだろうか」と投げかけた。

 「独自のビジョン」「独自の外交」についての具体的な言及はなく、中国の軍事力などについても触れなかった。

https://www.daily.co.jp/gossip/2023/01/15/0015966675.shtml