2/6(月) 19:13     毎日新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/94b3c767442510c2431ddf3ceca244631a756194

 岸田文雄首相は6日、首相官邸であった政府与党連絡会議で、LGBTQなど性的少数者や同性婚に対する荒井勝喜(まさよし)元首相秘書官(4日に辞任)の差別発言について「遺憾であり、不快な思いをさせた方々におわび申し上げる」と陳謝した。松野博一官房長官は6日の記者会見で、政府が性的少数者から直接意見を聞く場を「できるだけ速やかに設けたい」との考えを示した。

【写真特集】首相秘書官更迭を表明した首相
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 首相は会議で「(荒井氏の)発言は政府の方針に反しており、速やかに首相秘書官の職を解く判断をした」と説明した。多様性の尊重と包摂的な社会の実現が「政府の方針」と強調し、荒井氏の発言により「国民に誤解を生じさせた」と述べた。2023年度当初予算案など今後の国会審議に「緊張感を持って臨み、丁寧な説明を尽くしていく」と語った。

 首相は1日の衆院予算委員会で、同性婚の法制化について「すべての国民にとっても家族観や価値観、社会が変わってしまう課題だ」と述べ、否定的な見解を示している。松野氏は6日の予算委で、答弁の原案は法務省が作成したと説明したが、同省の金子修民事局長は該当部分について「質問の準備はそこまで及んでいなかった」と述べ、原案に含まれていなかったと明らかにした。

 荒井氏はこの首相答弁を巡る記者団とのやり取りの中で差別発言をした経緯があるが、松野氏は予算委で、首相答弁について「荒井氏は関与していない。質疑応答を繰り返す中で最終的に首相が答弁したもの」と説明した。