0001Grrachus ★
2023/02/12(日) 08:24:21.50ID:b9QU3oa7https://news.yahoo.co.jp/articles/dd85882cb6076a7f428f9f6103a4a7fb8f1161ef
日本最古の総合週刊誌だった
この5月末で『週刊朝日』を休刊にすると、版元の朝日新聞出版が先日発表した。昨年に創刊100周年を迎え、毎日新聞出版が発行する『サンデー毎日』と並ぶ日本最古の総合週刊誌だった『週朝』の退場に感慨はあれ、驚きはない。いまさら記すまでもなく、ネットの隆盛に伴って既存のメディア―特に新聞や雑誌といった紙媒体は軒並み苦境に陥り、発行部数の下落に歯止めがかからない中、いずれこんな時が訪れるのは予想されたことではあった。
ただ、いくつかの感慨や繰り言、そして嫌みまでを含め、いま書いておくべきことを書いておきたい。存外に重要なことがそこに含まれていると思うからである。
まずは感慨というか、言わずもがなの繰り言に近い問題提起でもあるのだが、ネットの隆盛によって紙媒体が凋落し、特に日々のニュースを扱う新聞や雑誌が苦境に喘ぐのは抗いようのない時代の趨勢、それに代わる媒体がネット上に育っているのなら問題はないが、現時点でもその大半が雨後の筍、烏合の衆、既存メディアに取って代わる規模と勢いを持つネットメディアは見当たらない。
実際、ネット上の各種サイトやSNS等には膨大な情報が飛び交っていても、直接取材に基づく一次情報の発信元はいまも主に既存の新聞、テレビ、そして雑誌が担い、それ以外はその情報に基づく論評、批評、感想等々を流しているにすぎない。背後には、情報がタダで流通するのは当然と捉えるネット時代の宿痾も横たわる。
もちろん既存メディアがそれほど立派に任を果たしてきたかは疑問もあるし、ネット上の言論空間を否定するつもりもない。ただ、一次情報の発信がなければ論評も批評も感想等々も成り立たず、その重要な一翼を担ってきた雑誌が姿を消せば、論評や批評の元となる一次情報は痩せ細る。そして直接取材に基づく一次情報発信者の衰退は、社会のインフラたる基礎情報そのものの土台を腐らせ、決して大袈裟ではなく、民主的社会の根幹を確実に蝕む。
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