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2023/03/04(土) 20:50:06.43ID:26DvC6lXhttps://news.yahoo.co.jp/articles/b63c2e5c4617d6de2b184bf2affc06c8c52bb3f1
地域政党・大阪維新の会を設立した松井一郎・大阪市長が4月6日の市長任期満了をもって政治家を引退する。維新政治に詳しい専門家は、松井氏をどう評価するのか。
ジャーナリストの吉富有治さん（65）は「維新をここまで大きくしたのは、松井氏の手腕と勝負勘。橋下徹氏や吉村洋文氏（大阪府知事）を表看板にし、裏方で組織を束ねる実務家だった」と振り返る。
維新は設立後に初めて挑んだ2011年の統一地方選で府議会では単独過半数、大阪市議会と堺市議会では第1党に躍り出た。この選挙では、吉村氏ら多くの新人が当選した。この議員らは「吉村世代」と呼ばれ、今や党の中心を担う。
橋下氏人気で集まった新人候補に選挙のイロハをたたき込んだのが、当時幹事長の松井氏や副代表の今井豊・元府議だったと吉富氏は振り返る。「選挙に強いと言えば聞こえはいいが地方自治に政党政治を持ち込んだ張本人で、議会が首長の行政運営を検証しなくなった。地方自治の反面教師のような存在だ」と負の側面を指摘する。
吉富氏は、維新をワンマン経営の中小企業にも例える。「良くも悪くも松井氏のトップダウンで成長した。社長が去って民主的な大企業に成長できるかが問われている」と語った。
冨田宏治・関西学院大教授（政治学）は「強引なやり口やぞんざいな物言いでいかにも古くさい権力者に映るが、非常に新しいタイプの政党を作り上げた異質な存在だ」と語る。
浮沈の激しいベンチャー政党のなかで維新が支持を広げた要因を冨田氏は「橋下氏の人気でのし上がり、市民の間に生んだ分断を組織化する新しいスタイルを確立した。中心となったのが松井氏だった」と分析する。
一方、松井氏の行政運営には厳しい見方を示す。大阪府は新型コロナウイルスによる死者数が全国最多に上る。松井氏は司令塔を吉村知事に一本化すると早々に表明し、一歩引いた立場を取った。「市長として本気でコロナ対策に取り組んだのか疑問だ。財政健全化など改革を断行した結果、行政の脆弱（ぜいじゃく）性がコロナ禍で表面化したのではないか」と苦言を呈した。
