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グローバルファンドの会合終了後、言葉を交わすバイデン米大統領(左)と韓国の尹錫悦大統領=2022年9月21日、米ニューヨーク、井手さゆり撮影

 米政府は7日、4月26日に韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領をホワイトハウスに国賓として招くと発表した。核・ミサイル開発を続ける北朝鮮などを念頭に、米韓同盟の強化を話し合う見通しだ。韓国大統領府も尹氏の訪米を発表し、「歴史的な転機になる」と意義を強調した。

 米国に韓国大統領が国賓として招かれるのは12年ぶり。今回の訪問では、米韓同盟70周年の節目を祝う予定で、公式晩餐(ばんさん)会も開かれる。韓国大統領府は尹氏の訪米の発表にあたり、「韓米同盟が、急変する国際情勢と未来の不確実性に備えてさらに能動的に深化していくための歴史的な転機になる」とした。

 バイデン政権が国賓を迎えるのは、フランスのマクロン大統領に続いて2例目となる。ホワイトハウスのジャンピエール報道官は7日の会見で、米韓関係について「協力を前例のないレベルに高め、我々の経済と人々に利益をもたらし、インド太平洋地域での抑止力を強化してきた」と説明。バイデン大統領と尹氏の会談では、北朝鮮が核・ミサイル開発を続けるなか、米国が韓国を防衛する姿勢が揺るぎないことも示すという。

 サリバン米大統領補佐官は7日、訪米中の金聖翰(キムソンハン)・国家安保室長と会談し、尹氏の訪米に向けて協議した。日韓両政府は6日、元徴用工をめぐる訴訟について政治決着に動いた。サリバン氏はこのことに歓迎の意を示したという。バイデン政権はこれまで、日米韓3カ国の連携を重視してきた。尹氏の訪米では、日米韓の協力の重要性も改めて確認するとみられる。(ワシントン=清宮涼、ソウル=稲田清英)

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