https://tokyo-sports.ismcdn.jp/mwimgs/e/9/800w/img_e99909db05a3c1e287869221d6108d9777355.jpg
杉尾秀哉参院議員

 元TBSキャスターで立憲民主党の杉尾秀哉参院議員(65)は9日、国会内で開かれた同党「放送法」国対ヒアリングに出席した。

 安倍政権下に首相官邸が放送法の「政治的公平性」の解釈見直しを求めてテレビ局に圧力をかけたとする文書をめぐっては、当時総務相を務めた高市早苗経済安全保障担当相が、この日も衆院本会議で改めて関与を否定。内部文書が確認されたことに「大きなショックを受けています」と述べた。

 岸田政権はこの問題を「過去の話」だと沈静化を図る一方、立憲民主党は疑惑追及を本格化。

 杉尾氏は同ヒアリングで旧知のメディア研究者である元上智大学教授で早稲田大学非常勤講師の田島泰彦氏を講師として紹介した際、「高市大臣、そして総務省が、今回の『政治的公平』に関する統一見解を含めた説明、これは番組全体で判断するものであって、それは変わっていなくて補充的な説明したものであると、こういう説明を繰り返しています。われわれはそうではないと考えております」と語った。その根拠はなにか。

 同ヒアリングで配布された資料「第二次安倍政権の報道への介入」には、安倍首相が2014年の衆院選直前にTBS「NEWS23」(11月18日)に出演し、アベノミクスについて厳しい意見が放送された際に、安倍首相が「これ、全然、声が反映されていません」と不快感を示したことが記されている。

 2日後、自民党からNHKおよび在京放送テレビ局に「公平中立などを求める要望書」が渡され、さらにその後、テレビ朝日「報道ステーション」にも同様の文書が渡されたことから、同資料は「個別の番組に名指しで介入したのだ」としている。

 杉尾氏は「当時、TBSにいて2014年11月の解散の日の夜に安倍総理が『NEWS23』に出た。その時のキャスターとのやり取りの中で、(安倍首相が)『編集していますよね』と噛みついた。その2日後に自民党から選挙報道に関する圧力文書がきました。(今回の問題は)その時から始まっています」と指摘した。

 立憲は議事録などの資料を精査した上で、来週以降の参院予算委員会で追及する。

https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/256377