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リニアL0系改良型試験車

リニア中央新幹線のトンネル工事に向け、JR東海がボーリング調査を始めたことについて、国土交通省は14日の国会質疑で「地下水の専門家の意見を聞き、JR東海の対応の仕方はおかしくないことを確認した」と述べた。静岡県の川勝平太知事らが工事による地下水の流出を懸念して調査に反対しているが、国が同社の進め方に現時点で〝お墨付き〟を与えた形だ。

調査はJR東海が山梨県内で進める南アルプストンネル掘削に伴い、地質や地下水の状況を調べるために実施。掘削は静岡県境付近まで至るため、地下水が山梨県側に流出することを静岡県が懸念している。

これまで国交省は調査開始を延期した上で、科学的・工学的な考え方を県側に伝えるよう同社に要請。JR東海は要請に沿って、いったん調査を延期して文書で考え方を説明し、2月21日に調査を始めていた。

この日、衆院農林水産委員会で、以前と同様に調査の「中止」を指導しなかった理由を問われた国交省幹部は「何も指導していないわけではない」と説明。事前に県側に懸念する点を聞き、その対象エリアまで掘削が達した場合、JR東海から「しっかりその前段でデータを示して相談する」と県側に報告されていると指摘。さらに「われわれも地下水の専門家の意見も聞いて、その対応の仕方はおかしくないということで確認している」と語った。

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