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ロシアのショイグ国防相(ロシア国防省提供・タス=共同)

ウクライナ侵略を続けるロシアのショイグ国防相は14日、首都モスクワ近郊の国営ミサイル製造企業の経営陣との会議を開き、高精度ミサイルの生産を2倍に増やすよう指示した。露国防省が発表した。ショイグ氏の指示は、露軍の高精度ミサイルが枯渇しつつあるとするウクライナや米欧諸国の観測を裏付けている可能性がある。

ショイグ氏はウクライナ侵略を念頭に「この1年間でミサイルの発射が増えている」と指摘。生産倍増を指示した上で「困難だが、達成可能だ」と述べた。

ただ、ロシアは米欧側の経済制裁により高精度ミサイルの生産に必要な半導体の調達が困難になり、ミサイルの生産能力自体が落ちているとされ、生産の倍増が可能かは不透明だ。

露軍は昨年10月以降、ウクライナ全土の電力インフラなどを標的としたミサイル攻撃を激化。ただ、本来は地上攻撃用ではない防空ミサイルや対空ミサイル、破壊力が低い自爆型ドローン(無人機)の使用を増やしていることに加え、大規模ミサイル攻撃の頻度も減っており、露軍の高精度ミサイルは枯渇が近づいているとの観測が出ている。

一方、前線の戦況を巡り、ウクライナ軍参謀本部は14日、東部ドネツク州バフムトなどで露軍との戦闘が続いていると発表した。ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、軍高官らと会議を開き、バフムトでの防衛戦を継続する方針を改めて確認した。ウクライナメディアが伝えた。

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