MBSラジオ(大阪市)の番組で、経済評論家の上念司氏が朝鮮学校を「スパイ養成的なところもあったり」と中傷した問題で、京都市の市民団体「朝鮮学校と民族教育の発展をめざす会・京滋(こっぽんおり)」など4団体が20日、MBS側に抗議文を送った。

 問題の発言は2月21日の「上泉雄一のええなぁ!」であり、3月10日に1日だけホームページ上に「おわび」を掲載。16日に再掲し、ネット上から番組を削除した。一方、有貞直明コンテンツデザイン局長は17日の会見で「ヘイトスピーチには当たらない」との認識を示した。

 抗議文では「朝鮮学校の教育に対する無理解と偏見にもとづく差別言動を放置している」と指摘。その上で、おわび内容や有貞局長の見識の再検討▽上念氏の出演中止▽ヘイトクライム誘発防止へ社の認識の発信―などを求めている。

 こっぽんおりの佐藤大共同代表は「MBSとしてできる対応がまだあるはず。今後の番組の発言内容に注意し、面談も求めていきたい」と話した。

https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/992600