これぞ離れ業!?インパクト強めな技の数々

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『アタックNO.1』1stエピソード DVD(ヴィジョネア)。主人公・鮎原こずえの目元には涙が光る

 バレーボールを題材とした元祖熱血スポ根少女マンガ『アタックNo.1』。同作には実現不可能なバレーボールの技が多数登場します。そんな『アタックNo.1』の印象に残る技を使い手とともに一挙紹介していきましょう。

 まずは代表的な「三位一体攻撃」。使い手は寺堂院高校の主力メンバーでもある長女・香と次女・美紀、三女の未子からなる八木沢三姉妹です。姉妹が素早く動いて相手の心身を乱す三位一体攻撃は、誰がセッターをするのかわからないうえにボールが返ってくる場所が予測不能な技。ところがいつもの倍ほど多く運動するため、三姉妹の体力が持続できないという弱点がありました。

 同じく八木沢三姉妹が披露した「イナズマ攻撃」は、姉妹の息が合わなければ成功しない必殺技です。三位一体攻撃と同様に相手をかく乱する効果があり、末子のレシーブを皮切りに香と美紀が同時にジャンプ。どちらがスパイクを打つのか、あるいはアタッカーに横トスするのか、相手をかく乱しつつ攻撃に転じることができます。

「変化球スパイク」の使い手は主人公・鮎原こずえ。そもそも彼女は同年代と比べ、並外れたジャンプ力の持ち主で左右打ちのアタッカー。さらに鎖を腕に巻いたスパルタ級の特訓と、卓球のカットを応用して変化球スパイクを習得し、世界ジュニア決勝戦で成功させました。

 この変化球スパイクはブロックを受けても、跳ね返らずに不規則な弾道でコート外へ落ちるというもの。ボールに強力な回転を与える実に難しい技とされています。

まさかのボールが巨大化!?

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主人公・鮎原こずえが表紙の『アタックNo.1 TV放映40周年記念ブルーレイBOX』(浦野千賀子/キングレコード)

「竜巻落とし」はこずえが青葉学園戦で、偶然編み出した魔球。弓なりにしなった全身の力を込めて打ち出したスパイクボールは、天井近くまで高く上がったのち、突如竜巻のように落下します。全日本ではサーブにも応用されましたが、この離れ業はソ連ジュニアキャプテン・シュレーニナ(アニメではシェレーニナ)のダイレクトスパイクによってあっけなく破られてしまうのでした。

「第二の魔球」の使い手もこずえ。彼女は弱冠高校2年生で社会人に混同して全日本に選ばれ、ソ連戦まで無敵の得点メーカーでした。そしては世界大会決勝のソ連戦において、クライマックス寸前で鮎原こずえが編み出したのが「第二の魔球」。

 前述した竜巻おとしに輪を描くように回転をつけることで、スパイクボールが4つに見えるというトンデモ技です。落ち葉が舞うときに数枚に見えることから考えついたそうで、作中で第二の魔球が破られることはありませんでした。

 こずえの中学時代からの親友で早川みどりの必殺技「木の葉落とし」。もともと元浜紀中のバレー部キャプテン泉ゆりが使っていた技で、こずえとみどりが大学生との合宿中に木の葉落としを習得しました。

「大ボールスパイク」は鮎原こずえとの決着に執念を燃やす青葉学園の山本和代が使用した技。身長185センチ、体重80キロの体から繰り出され、決まって相手チームに負傷者が出る脅威の荒技です。なぜ大ボールかというと、和代が放つスパイクはレシーバーが受ける直前にボールが巨大化するから。「回転を与えず強く打たれたボールにはブレが生じる」という理論でボールが巨大に見えるようです。

 他にも、「電光スパイク」「風船アタック」「殺人スパイク」「マシンガン・アタック」など、思わず見てみたくなる技が続出。『アタックNo.1』の人気は、とんでもない技の数々に支えられていたのかもしれません。

(LUIS FIELD)

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