立憲民主党の小西洋之参院議員が、憲法審査会の毎週開催は「サルがやること」などと述べたことに対し、与野党は30日、一斉に批判した。国会審議のあり方を根底から否定しかねない発言で、所属する立民の責任を問う声も上がっている。

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 衆院憲法審査会で与党筆頭幹事を務める自民党の新藤義孝氏は30日、「極めて遺憾だ。立民内できちんと対処してもらいたい。大変残念な、受け入れられない発言だ」と強い不快感を表明した。日本維新の会の馬場代表は記者会見で「論評するのもばかばかしい」と述べ、国民民主党の玉木代表も「言論の府である国会で毎週議論することがおかしいと言うこと自体おかしい」と非難した。

 小西氏の発言は、衆院憲法審が毎週定例日に開催されていることを 揶揄やゆ したものだ。同日開かれた衆院憲法審では「侮辱だ。衆院として謝罪を求めるべきだ」などの発言が相次いだ。

 一方、立民の長妻政調会長は記者会見で「(発言は)党の考え方ではない」と強調した。小西氏は同日、国会内で記者会見し「発言により不快な思いをされた方々にはおわびを申し上げたい」と謝罪したが、発言の直後に「サルって言ったら差別発言になるのかな」と続けていたとし、「撤回の意思表示をしている。前半だけが切り取られ、報道された」と不満を示した。

 小西氏は党内でも強硬な左派護憲派で知られ、過去にも「毎週開催は憲法を軽んじるアホなバカな行為」などと発言している。参院憲法審では、開催日程の調整を担う野党筆頭幹事を務めており、維新の東徹参院国会対策委員長は30日、立民の斎藤嘉隆参院国対委員長に電話し、小西氏を交代させるよう申し入れた。

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