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2023/04/01(土) 19:11:59.74ID:dI4YCfaahttps://news.yahoo.co.jp/articles/eb88611c3cd5ca879b796c058a3b697b385265f2
林芳正外相は１～２日、中国・北京を訪問する。秦剛国務委員兼外相と会談し、東・南シナ海での中国の軍事的覇権拡大への懸念を伝えるとともに、中国当局に拘束された大手製薬会社「アステラス製薬」の中国現地法人幹部の早期解放を求める方針だ。日本政府は、外相の訪中直前、先端半導体分野の２３品目について、輸出規制強化策を公表した。中国の「名指し」は避けたが、米国と事実上歩調を合わせた対中牽制（けんせい）のようだ。
【写真】対馬海峡を通過した中国海軍のミサイル駆逐艦
「中国とは多くの課題や懸案がある。主張すべきは主張し、建設的かつ安定的な日中関係構築に向け、突っ込んだ意見交換をする」
林氏は３月３１日の記者会見で、こう語った。
秦氏とは２日に会談する予定で、中国外交担当トップの王毅共産党政治局員との会談も調整する。３月に就任した李強首相に、日本の閣僚として初めて面会するかも焦点だ。
中国で拘束されたアステラス製薬幹部の早期解放を要求するほか、ロシアのウクライナ侵攻をめぐって責任ある行動を求める。沖縄県・尖閣諸島を含む、東シナ海情勢も議論する見通しだ。
「政界屈指の親中派」とされる林氏だけに、中国が仕掛ける「罠」を警戒する声があるなか、経産省は３月３１日、「半導体装置の輸出管理強化」を発表した。
規制強化は、洗浄や熱処理、露光、検査など幅広い分野が対象。装置を作る日本企業は約１０社あり、経産相は軍事転用の恐れがないと判断すれば輸出を認める。米国や韓国、台湾など友好関係にある４２カ国・地域への輸出手続きは簡略化されるが、中国は含まれていない。
西村康稔経産相は同日の記者会見で、「技術保有国として国際社会における責任を果たしていく」と語り、特定国は対象としていないと強調した。ただ、昨年１０月に対中規制を強化した米国の呼びかけに応じた措置で、事実上、中国への輸出審査が厳格化される。
このため、中国外務省の毛寧副報道局長は同日の記者会見で、「世界の供給網の安定を破壊する行為だ」と批判した。
一連の動きをどう見るか。
拓殖大学海外事情研究所の川上高司教授は「対中外交では、日中関係を重視する経済界の意向をくむ必要がある一方、Ｇ７（先進７カ国）の議長国として『自由』『民主』『人権』『法の支配』などを守る役割も果たさなければならない。岸田文雄政権は狭間に立っている。今回の半導体装置の輸出管理強化は、米国が『中国のデカップリング（切り離し）』を進めるなかで、強い圧力があったのではないか」と分析した。
