2020年04月03日   FRIDAY
https://friday.kodansha.co.jp/article/104540

「性感染症にかかっていたものが妊娠時に活性化してしまいまして。もしそのままその時に子供が産まれていたら、帝王切開をしないといけないというような状態でした。まさか自分が、性感染症にかかるとは思ってもいなかったです。かかってはじめて、そのツラさを知りました」

現役の議員が議会中に性感染症をカミングアウトした――そんなことが、大阪市の市議会で話題になっている。

3月5日に行われた民生保健委員会で、性感染症が議題となった際、その質疑中に「自分も性感染症になった」と決意の告白を行ったのは、大阪市議の宮脇希議員(33)だ。

この日の委員会では、大阪でも急増しているコロナウイルスの対策に加え、全国約6000人の感染者の中で800人を超えるという(大阪市調べ)大阪の梅毒感染の対応策についての議論が行われていた。

同日の委員会参加者が回顧する。

「宮脇議員の質疑が淡々と進んでいたところ、梅毒対策の話から、突然、自身の性感染症について話をしはじめた。思わず彼女を二度見してしまいましたよ。彼女の発言の瞬間に、空気が明らかに変わり場内が静まり返った。

その後約10分間にわたり、自身が性感染症になった実体験を交えて性病対策や性教育について熱弁していました」

大阪維新の会に所属する宮脇議員は、外資系企業や大学の非常勤講師などを経て、2015年、20代のときに東淀川区から出馬し初当選。19年に選挙区を旭区に移すとトップ当選を果たし、市議会議員として2期目を迎えている。現在は議員としての活動も行いながら、今年の頭には第一子を出産し、母としての顔も持つ。

「彼女は、維新の会の中でも美人議員として有名な存在です。伊東良夏、佐々木りえ、高山みか議員の4人で、“維新美人姉妹”と呼ばれていたこともあるくらいです。

そうしたバックグラウンドから、彼女は色眼鏡で見られることも少なくありませんが、マジメな性格で、物怖じせずにはっきりと言うべきことをを言えるタイプです。

議会や委員会でも、党を問わず先輩議員が相手でもおかしいと思ったところはしっかり意見をぶつけます。まだ若いですが、今どき珍しい骨のある議員ですよ」(維新の会関係者)

無論、男女問わず性感染症は深刻な病気だ。その経験を告白し、警鐘を鳴らすことはなんらおかしな行動ではない。しかし、なぜ突然告白したのか……宮脇議員本人にその真意を聞いた。

―委員会での「私も性感染症になった」と発言し、市議会の中でも話題になったとのことですが、どういった意図で告白したんでしょうか?

宮脇:1月の頭にちょうど子供が産まれたばかりなんですが、その妊活中に性病の一種である性器ヘルペスが伝染ったんです。

妊婦が性感染症になると、切迫早産の恐れがあるということで、発覚後、すぐに入院をしました。その時に、医師から『このままもし子供を産むとなると(感染症が赤ちゃんにもうつる可能性があるので)帝王切開になる』という話を医者から言われました。自分の中でものすごくつらかった経験となりました。

梅毒をはじめ、近年様々な性病が増えているのは事実で、同じような経験を若い世代に味わって欲しくないという思いが根底にありまして、委員会での発言となりました。

――感染源は旦那さん、ということですよね。パートナーから伝染されたことに、ショックはあったんでしょうか?

宮脇:ありました。もちろん大揉めしましたよ。

――もともとの感染源については問い詰めたのでしょうか?

宮脇:そこは家族間の問題なので、申し訳ないですがノーコメントでお願いします(苦笑)。

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