韓国を「信用していいのか」…警戒する声が!
日韓首脳会談、岸田総理訪韓を契機に、日韓両国の関係改善が加速していると見る向きは多いが、じつは日本ではいまだに「韓国を信用していいのか」と警戒する声が少なくないのは事実だろう。

それもそのはずだ。李明博元大統領の政権末期、支持率のみを気にして行われた暴挙ともいえる竹島上陸に始まり、就任後ずっと日本を無視し続けた朴槿恵元大統領。それでも、朴政権はアメリカの説得を受けて「慰安婦合意」を電撃的に発表、これには日本人も韓国人も在日も寝耳に水で驚かされたことは記憶に新しいだろう。

当時、日本の在日からは「やっと一つ終わった」と安堵し、組織から離れた多くの一般在日が喜んでいたのを記憶している。

しかし、韓国内ではこの電撃発表に「国民は知らされてなかった、被害者を置き去りにした」と左派だけではなく、国民から大きな反発が巻き起こったことで“大異変”が起きていったのだ。

私はこの真っ只中を韓国で暮らしていたわけだが、いま思うと、この頃から私の周りの韓国人たちが戸惑い始めていたと思える。

「最悪すぎる」文在寅の罪
韓国で慰安婦問題に関して「市民団体が…」と思う常識人も少なくないが、そんな彼らも一瞬内心では喜んでいた。だが、その電撃発表で日を追うごとに強くなる左派勢力を目の当たりにし、誰もその恐怖から口をつぐむようになったのだ。

そういった意識は、慰安婦被害者の李容洙氏の「暴露」が披露されるまで続いた。

そんな「慰安婦合意」後は、朴槿恵元大統領の親友とされる崔順実(チェ・スンシル)ゲート事件、セウォル号の初動の遅さを文在寅陣営が取り上げ、ローソク集会が最高潮に盛り上がった。

国民は文在寅陣営の発する「これこそが民主主義、私たちの手で国を変えよう」との声に酔いしれ、そして、“悪夢”の文在寅政権が誕生したわけだ。

文在寅大統領誕生後、「慰安婦合意」を破棄の方向で持って行くことで国民は熱狂した。それまで培った「反日教育」による「反日正義」が、まさに、大統領の手によって成し得ようとされた瞬間だった。

無視、放置…そして「2度と日本には負けない」と
文在寅大統領は「慰安婦合意」のみならず、元徴用工問題に対しても最高裁の結審が出る前に何とか両国での解決をと望んだ日本からの打診を無視し、放置した。

じつは、元徴用工問題の日本政府側からの打診を文在寅政権が無視、放置し続けたことを報じるニュースは韓国内で皆無だった。

韓国は90年代までもそうだったが、日本の情報が韓国に伝わらず、伝えても偏向報道で国民の常識人でさえ「事」の良し悪しの判断ができないことが少なくない状況だったと思える。

国民の文在寅政権への熱狂的支持は、無視、放置し続けた元徴用工問題で日本が韓国をホワイト国から解除、2019年8月に文在寅大統領が「2度と日本に負けない」と声高々に上げて「反日、不買」を呼び起こした。

実は、この頃から少ない韓国人が「あれ?」と思い始めた。

「恥ずかしい」と思い始めた人たち
それは同じ時期、2019年7月に発売されて韓国内で爆発的に売れたベストセラー本『反日種族主義』の影響が大きかったと思う。後に日本でも発売されて、大ベストセラーになっている。