0001きつねうどん ★
2023/06/06(火) 11:30:41.14ID:JxWgpium今の韓国社会を反映した「高速道路家族」（ⓒ２０２２ Ｓｅｏｌｌｅｍ ｆｉｌｍ， ｋｔ ａｌｐｈａ Ｃｏ．， Ｌｔｄ． Ａｌｌ Ｒｉｇｈｔｓ Ｒｅｓｅｒｖｅｄ．）
ポン・ジュノ監督の映画「パラサイト 半地下の家族」が日本で舞台となって帰ってくる（６月５日開幕、ＴＨＥＡＴＥＲ ＭＩＬＡＮＯ―Ｚａ）。１９９０年代の関西を背景に、主演の古田新太らが裕福な家庭に寄生していく。
映画で注目された半地下住居だが、韓国の不動産価格は文在寅（ムン・ジェイン）政権下で高騰を続け、今では半地下物件でさえも安くはない。
半地下といえども１０００万円程度の保証金が必要で、ソウル市内では１人暮らし用の半地下ワンルームですら高くて手が出せないと韓国人は話す。「パラサイト」では４人家族が暮らしていたが、それだけの広さはあった。意外にも本当の低所得者層にとってはぜいたく物件にほかならない。
そんな社会情勢を反映したのが日本でも公開された韓国映画「高速道路家族」だ。この家族は高速道路のサービスエリアを転々としながらテントで暮らす。二度と会うことはないであろう他人から２０００円程度のお金を借りながらフードコートで食いつなぐ毎日。とてもじゃないが半地下の物件さえ契約できそうにない。
実際、韓国では「考試院（コシウォン）」と呼ばれる簡易宿泊施設に住む人が年々増加している。もともとは受験生が試験勉強するための小部屋だったが、今は高い家賃を払えない学生や地方出身者、日雇い労働者らが暮らす場だ。
劣悪な「半地下」「屋根部屋」「考試院」といった住居は〝ジオッコ〟という造語で呼ばれている。居住者はここ１０年で増えたが、災害などに脆弱（ぜいじゃく）で安全性が確保されているとは言いがたい。
昨夏の集中豪雨では多くの半地下住居が浸水被害に遭い、死者も出た。考試院も火災がよく報じられる。客室で埋まった建物は廊下や出入口が狭く、死者の出るケースが後を絶たない。
それどころか賃貸住宅でも詐欺被害が表面化し、被害額は数１００億円に上る。韓国では家主に保証金を支払うことで家賃がタダになる伝貰（チョンセ）制度がある。家主は保証金を資産運用し、契約満期には全額返金することになっている。保証金を支払えない人は銀行から融資を受けるが、この保証金が家主から返金されず自殺者まで出ているのだ。
今の時代、「高速道路家族」のように住居を持たないほうがリスクが少ないのではないか。
■児玉愛子（こだま・あいこ） 韓国コラムニスト。韓流エンタメ誌やガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。メディアで韓国映画を紹介するほか、日韓関係のコラムを寄稿している。
https://www.zakzak.co.jp/article/20230606-RYZYEKRKQZNZJJYKRN5YMGKVJA/
