日本学術会議のあり方を検討している自民党プロジェクトチーム(PT)などの合同会合が12日、党本部であった。出席した鈴木英敬内閣府政務官は、学術会議の組織形態などについて議論する有識者懇談会を新たに設置する方針を示した。

 学術会議を巡っては、会員選考に第三者を関与させる「選考諮問委員会」の設置などを盛り込んだ法改正案が政府内で検討された。しかし、学術会議などから反発が強まり、政府は4月、今国会への提出を見送り。学術会議の梶田隆章会長は「開かれた協議の場」の設置を求めていた。

 鈴木氏は会合で「(学術会議を)国から独立した法人とする案も俎上(そじょう)に載せて早期に結論を得る」との政府方針を改めて説明し、学術界や経済界などの有識者でつくる懇談会を設置する方針を明らかにした。設置時期や人選は未定という。

 会合では、自民議員から学術会議に厳しい発言が相次いだ。塩谷立PT座長は「今まで丁寧に話し合いをやってきた。これから丁寧にやってもどれだけ学術会議が理解するのか。もうあまり丁寧にやらなくてもいいんじゃないか」と述べた。【松本光樹】

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