0001きつねうどん ★
2023/06/14(水) 11:52:01.22ID:ZvaJycA2筆者が首相経験者に直接聞いた話だが、首相の仕事は極論すると「衆院解散」と「内閣改造」の2つしかないという。
現状は多くの人が解散の好機と思っている。サプライズ感がなくなっているので解散の可能性は薄れたとのリークもありつつ、まだ捨てきれない。
ただし、やりたいことは何かと問われて、「人事」と答えた岸田首相である。これまで自分流の閣僚人事をしてこなかったので、内閣改造をぜひやりたいという潜在的な願望は強いだろう。このため、岸田首相は解散より改造優先との意見もある。どちらになるのかは、岸田首相本人しか分からない。
国会終盤になって、防衛財源確保法、入管法改正、LGBT法と急に慌ただしくなった。
防衛財源確保法について筆者は本コラムに書き、国会でも意見表明した通り、内容は反対だ。また、入管法は問題のある人を本国へ送還するのは当然なのでもっと前に改正すべきもので、その意味で賛成だ。いずれにしても閣法(内閣が提出する法案)なので、政府として成立を優先するのは理解できる。
LGBT法は、自民党の選挙公約にもなかったもので、今年2月の元首相秘書官の発言から急にクローズアップされたものだ。米大使の異様な肩入れなど議論を急ぐ理由が分からない。しかも、閣法でなく議員立法であり、先例では議員立法は全党一致が原則であるが、それを曲げても急ぐのは解せない。
自民党内では党議拘束を外すのと意見も出てきているが、コアな保守層からはとても容認できないものだろう。日本維新の会と国民民主党の案を取り込んで成立させようとする動きだが、はたしてどうなるか。
LGBT法は、米国への配慮とともに選挙協力でギクシャクした公明党への配慮もあるようだ。首相は長男の公邸写真流出問題をうまく切り抜け、解散への障害は大きく減っている。
公明党は、維新の躍進もあって解散すると議席数が減少する可能性が高く、与党としての存在感を見せたいと必死だ。
立憲民主党と共産党は、防衛財源確保法、入管法やLGBT法で全て反対で徹底抗戦だった。とても建設的国会運営とは言い難く、ますます支持者離れを起こしているのではないか。
維新は、勢いを維持しつつ自民党の足下を見ながら、防衛財源確保法は反対、入管法改正に賛成、LGBT法は自公案に修正と、硬軟を取り混ぜて対応している。国民民主も、各法案に対し維新と同様の対応だ。
ここにきて、自民と公明の間にやや隙間風が吹き、維新と国民民主は法案対応が是々非々、立民と共産は全て反対と3つのかたまりに分かれた状態だ。
内閣不信任決議案の提出には少なくとも衆院で51人が必要となるが、その資格のある立民がどうするのか。ここまで対決姿勢を取っていながら不信任案の提出なしではさすがにまずいだろう。そうなると、ハプニング解散の可能性もある。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
https://www.zakzak.co.jp/article/20230613-AIXCW3PYURLAVA5MYAPAGLKGIE/