7/5(水) 5:56  デイリー新潮
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 5×8センチの小さなプラスチック板の是非を巡って、日本中が大きく揺れている。保険証との一体化が強行される中、マイナカードに関するトラブルは広がる一方で、内閣の支持率も急落。事業の裏には、岸田総理が頬かむりする「不都合な真実」がまだ隠されていた。


「本人とは似ても似つかない写真がカードに使われる例が増えているんです」

 と、まずは現場の声からお届けしよう。

「今後、これが身分証明書として使われて大丈夫かと心配になりますね」

 そう嘆くのは、東海地方のさる地方自治体でマイナンバーカードの業務補助員として働く女性である。

「カード交付の際、本人確認作業をしていると、ある高齢者の方が明らかに30年くらい前の若い頃の写真を使っている。本人に聞いても“2カ月前に撮りました”と言い張りますが、どう見ても違い過ぎる」

「上司が急かしてくる」
マイナンバーカード

 あるいは、こんな例も。

「若い人の中には、見栄えをよくしたいのか、アニメ風に加工されたアバターとでもいうべき“写真”を持ってくる人もいる。また、極度に笑っていて瞳が潰れたり、横を向いてしまっていたり、あるいはサングラスをかけていたり……同僚と、こんなモノで大丈夫かなと愚痴っていますが、うちの役所ではどんどん通してしまっているんです」

 なぜか。

「上司が急かしてくるからですよ。どんどん交付しろと。他の役所と交付数を競い合っていて、上司が“隣では何枚を達成したぞ”と現場にプレッシャーをかけたり、市会議員が“うちはいま何枚だ!”と尋ねてきたりするところも。以前はダメな写真ならはねていましたけど、そういう事情もあって、カードの再申請などはお願いしない」

 交付作業自体にも難あり。

「1人3分以内を想定し、それ以上にはならないようにとの指示を受けている。うちの役所では多い時には150人も交付した日があります。それくらいのペースでさばかないと進まないですからね。写真について尋ねたりしていたら、あっという間に時間が過ぎてしまいますよ」

 カップラーメンを作るほどの時間で大事な「身分証明書」が交付される。それが今後、本人証明の唯一の手段となったら……実に恐ろしい。

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