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https://news.yahoo.co.jp/articles/192f454b70635b95eaa4628ab1e30a4f3debcf6a

 ズドン、ズドン――。

 奈良県・大和西大寺駅前に2発の銃声が響き渡ったのは、2022年7月8日のこと。山上徹也被告の放った銃弾は、演説中の安倍晋三元首相の首に命中し、同日17時に死亡が確認された。この日以降、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)がにわかに世間の関心の的となった。

【画像あり】統一教会の教祖・文鮮明の妻で、現在総裁を務める韓鶴子氏。資金不足に苦しんでいる

「山上被告の実母は統一教会の熱心な信者で、教団に1億円以上の献金をして自己破産しました。山上被告はその影響で不遇な少年期を過ごし、ビデオメッセージを寄せるなど、教団と密接な関わりを持っていた安倍元首相を狙ったと見られます」(社会部記者)

 事件を機に、統一教会が抱える問題に多くの注目が集まった。霊感商法や、信者に課される過剰な献金ノルマ、韓国の教団本部への年間数百億円にのぼる送金と、政治家との密接すぎる関係……。こうした問題を、21年前から追及し続けてきた男がいる。ジャーナリストの鈴木エイト氏だ。

「昨年7月以降、生活が様変わりしました。これまで20年間、大きなメディアに取り上げてもらうことは、ほとんどありませんでしたから。街を歩いていて『テレビで見ました。頑張ってください』と、声をかけられることも増えました」(エイト氏・以下同)

 一方、統一教会の問題は何ひとつ解決していないという。

「自民党と教団の癒着の実態は解明されていません。昨年8月に茂木敏充幹事長が “点検” と称するアンケート調査をおこない、統一教会との関係について『党として組織性がないことは確認済み』と、点検に先んじてわざわざ表明していました。実際、この調査はかなりいい加減でしたよ。すでに新たな言い逃れを始めた議員もいます」

 たとえば2022年の参院選直前に、生稲晃子議員と地元・八王子の統一教会を訪問したとされる萩生田光一政調会長は、“人違い説” を唱えている。

「萩生田氏は市議時代から教団施設に通っていた疑惑について周囲に対し『背格好が似ていたから、ある多摩市議に間違えられた』と語っているそうです」

 教団と深い関係がある議員は、今夏 “解散命令” という名の踏み絵を迫られるという。

「被害者たちが文化庁からヒアリングを受けており、私が関係者に取材した感触では、8月中には教団に対して解散命令請求が出されそうです。

 教団と一緒にバーベキューを楽しむ写真など、いろんな “弱み” を握られているとされる萩生田氏は、昨年10月に解散命令請求について否定的な発言をしました。

 教団は最後のあがきとして、同様に関係の深い議員に対し、解散命令請求を出さないように活動しろと、圧力をかける可能性があります。教団の “逆襲暴露” を恐れ、弱腰な発言をする議員が出てくるはずです」

 特に、エイト氏が追及するのは菅義偉前首相だ。

「教団の誘いで米国へ外遊した武田良太氏のほか、下村博文氏や山谷えり子氏など、疑惑の大物議員はたくさんいます。そして、その頂点が菅氏ですよ。

 私は、一時期、統一教会と関係が離れていた安倍元首相を再び教団と結びつけた議員の一人は、菅氏だと睨んでいます。多くの議員が亡くなった安倍元首相に “罪” をなすりつけていますが、自ら教団にすり寄っていた議員はもっといるはずです」

 事件直後は各地の支部を閉鎖するなど、鳴りを潜めていた教団だが、すでに教勢を回復しつつあるという。

「教団の内部資料によると、関東圏での新たな信者の獲得数は、昨年12月時点で、事件前の水準に回復したようです。しかし、本国ではひと騒動起きていますよ。

 教団内でナンバー2の幹部だったユンヨンホ氏が、5月9日に更迭されたんです。尹氏は、安倍元首相やトランプ前大統領の教団ビデオメッセージへの出演などを手配した人物です。